空き家の解体に補助金は出る?補助率1/3〜4/5・上限20万〜160万円、市でこれだけ違う——公式ページで確認した「解体補助」の正直な地図
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親から相続した実家、長く使っていない持ち家——「そろそろ解体しないと危ないが、費用が100万円を超える」と知って手が止まっている方は多いと思います。
結論から言うと、空き家の解体には補助金を出す市区町村が多くあります。ただし国の一律の制度ではなく、完全に市区町村ごとの制度です。補助率は工事費の1/3〜4/5、上限は20万〜160万円と、市によって天と地の差があります。
しかも、ほぼすべての市で「工事の契約・着工のまえ」の申請が必須で、年度の予算が尽きると受付が終わります。この記事では、各市の公式ページで確認した情報(確認日2026年7月17日)だけで、いくら出るのか・どんな家が対象か・いつまでに動けばいいかを整理します。
先に結論:空き家の解体補助・3つの事実
✓ ここが要点
出る市は多い。ただし「危険な空き家」限定——多くの市で、老朽化して危険と判定された空き家だけが対象です。まだ住める家の解体には出ないのが基本です。 額は市で天と地——補助率は工事費の1/3〜4/5、上限は20万〜160万円。同じ工事でも、市が違えば戻る額が100万円以上変わることがあります。 鉄則は「工事の契約のまえに申請」——先に契約・着工すると、対象の家でも受け取れません。受付は年度の予算のわくで、春〜夏に締め切る市もあります。
自分の市がいくらかは、市区町村別の一覧か、郵便番号から調べる助成金チェッカーで確認できます(どちらも公式確認済み・確認日つき)。
なぜ市でこんなに違うのか
空き家の解体(除却=解体して取りこわすこと。公式ページによく出てくる言葉です)の補助は、国の一律の制度がありません。国は空き家対策のお金(交付金)で市区町村を後押ししていますが、窓口・金額・条件を決めているのはすべて市区町村です。
だから、隣の市と自分の市で、補助率も上限もまったく違います。「ネットで見た金額」がそのまま自分の市に当てはまらないのは、このためです。
背景には、放置された空き家が全国で増え、倒壊や火事の危険が社会問題になっていることがあります。市としては「危険な空き家を減らしたい」ので、危険度の高い空き家ほど手厚く補助する設計になっています。
いくら出る?公式ページで確認した市の実例
各市の公式ページで確認した実例です(確認日2026年7月17日)。
| 市 | 補助率 | 上限 |
|---|---|---|
| 松山市 | 工事費(税抜き)の4/5 | 100万円(島しょ部は160万円) |
| 高崎市 | 工事費の4/5 | 100万円 |
| 足立区(旧耐震の解体) | 工事費の9割 | 150万円(特定地域は200万円) |
| 神戸市 | 床面積による定額 | 60万円(大きな共同住宅は100万円) |
| 名古屋市 | 危険度により1/3または2/3 | 40万円または80万円 |
| 札幌市 | 1/3など | 50万円(跡地を地域に貸す型は150万円) |
| 北本市 | 1/2 | 20万円(市内業者なら30万円) |
| 鹿屋市 | 1/3 | 30万円 |
※ 表は横にスクロールできます
数字を暮らしの単位に翻訳します。たとえば工事費150万円(税抜き)の解体なら、松山市では4/5=120万円→上限の100万円が戻る計算です。自己負担は50万円まで下がります。一方、上限20万円の市なら自己負担は130万円。同じ工事で、住んでいる市によって戻る額が80万円変わるわけです。
一方で、正直に書いておきたいことがあります。川崎市・京都市・新潟市のように、全市向けの解体補助が見当たらない市もあります(確認日2026年7月17日)。「どの市でも出る」制度ではありません。
自分の市がどちらなのかは、市区町村別の一覧で一つずつ確認できます。
対象になる家・ならない家
細かい基準は市で違いますが、公式ページに共通する「使える・使えない」の目安です。
向いている人
- 老朽化して、市の調査で「危険」と判定された空き家(不良度判定100点以上など)
- おおむね1年以上、誰も住まず使われていない家
- 所有者本人、または亡くなった所有者の相続人が申請する場合
向いていない人
- まだ住める状態の家の解体(老朽化の判定に届かないもの)
- 家財・庭木・庭石の処分費(建物の解体費だけが対象の市が多い)
- 市税を滞納している場合
ポイントは「危険と判定されるか」です。多くの市で、職員などが家の傷み具合を点数で評価し、基準を超えたものだけが対象になります。「古いから対象だろう」と自己判断せず、まず市の窓口で対象になりそうか相談するのが近道です。
申請の流れ(後払いに注意)
市の窓口に事前相談する
建築・住宅・空き家対策の担当課へ。対象になりそうか、受付の状況、必要な書類を確認する
家の危険度を調査してもらう
市の職員などが現地で家の傷み具合を判定する(事前調査の申し込みが必要な市が多い)
工事の契約のまえに申請する
ここが最重要。契約・着工のまえに申請書を出す
交付決定を待って契約・着工する
市からのOKの通知(交付決定)が届いてから契約する。審査に2か月ほどかかる市もある
完了報告→あとから入金
工事後に報告書・写真・領収書を出し、後日振り込まれる
注意したいのは、補助金は後払いだということです。工事代金はいったん全額自分で払い、あとから補助分が戻ります。手元の資金計画は「全額払える前提」で立てる必要があります。
落とし穴:ここでつまずく人が多い
! ここに注意
工事を始めてから申し込んでも、ほぼ対象外です。 ほぼすべての市で「契約・着工のまえの申請」が条件です。解体業者に先に発注してしまい、あとから補助金の存在を知る——これがいちばん多い取り逃しです。見積もりを取るのは自由ですが、契約のハンコは市のOKが出てからにしてください。
そのほか、公式ページで確認できた「つまずきどころ」です。
- 受付は年度の予算のわくで終わります。たとえば宇都宮市の令和8年度の受付は2026年4月1日〜5月29日で、すでに終了しています。使いたい年度の春に動き出すのが確実です
- 市内の業者限定の市が多い——松山市・高崎市・宇都宮市などは、市内の業者に頼むことが条件です。市外の業者と契約すると対象外になります
- 家財の処分費は対象外の市が多い——対象は建物の解体費だけ。家の中の片づけ費用(20万〜60万円かかることもあります)は別に見ておく必要があります
- ほかの制度と併用できないことがある——高崎市は「空き家を売ったときの税金の優遇(3,000万円特別控除)」との併用ができません。売却も考えている場合は、どちらが得か先に整理を
解体すると土地の固定資産税が上がる?
もう一つ、契約のまえに知っておきたいのが税金です。家を解体して更地にすると、土地の固定資産税を安くしている特例が外れ、税額が上がるのが普通です。「6倍になる」と言われますが、実際の上がり幅は多くの場合それより小さく、逆に危険な空き家のまま放置しても税金が上がる仕組みがあります。
ここは損得の分かれ目なので、別記事に正直にまとめました——家を解体すると固定資産税は6倍になる?
補助金を取り逃さないための業者選び
解体の補助金は、見積書・工事前後の写真・処分の記録など、業者の協力がないと出せない書類がいくつもあります。補助金の申請に慣れた業者かどうかで、手続きの負担が大きく変わります。
✓ ここが要点
見積もりのときに、次の3つを確認してください。
- この家は、市の解体補助の対象になりそうか?(市内業者なら制度をよく知っています)
- 申請に必要な書類(見積書・工事前後の写真など)を用意してくれるか?
- 家財の処分・庭木の撤去まで含めると、総額はいくらか?(補助対象外の費用も先に見える化)
1社の言い値で決めると、適正な工事費も、補助対象の切り分けも確かめられません。複数の業者から見積もりを取り、総額と補助への対応を並べて比べるのがおすすめです。解体費用そのものの相場は、家の解体費用・坪数別の早見表にまとめています。
空き家・建物の解体、いくらが適正か。まとめて見積もりを取り寄せる
解体工事の専門業者をまとめて比較できる一括見積もりサービスです。相場を並べて確かめられます。
- 解体工事の見積もりを複数社まとめて比較できます
- 気に入らなければ断って大丈夫です
- 解体・除却の補助金の申請に対応できる業者かを、見積もりの場で確認できます
見積もりを見てから決められます。依頼する義務はありません。
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よくある質問
空き家の解体に補助金は出ますか?
出る市区町村が多くあります。ただし国の一律の制度ではなく、市区町村ごとの制度です。補助率は工事費の1/3〜4/5、上限は20万〜160万円と市によって大きな差があります。多くの市で「危険と判定された空き家」だけが対象で、まだ住める家の解体には出ないのが基本です。お住まいの市の制度は市区町村別のページで確認できます。
いくらもらえますか?
市によってまったく違います。公式ページで確認した実例では、松山市は工事費の4/5・上限100万円(島しょ部160万円)、高崎市は4/5・上限100万円、足立区は旧耐震住宅の解体で9割・上限150万円という手厚い市がある一方、上限20万〜30万円の市もあります。また川崎市・京都市・新潟市のように、全市向けの解体補助が見当たらない市もあります。受け取れるかどうかの最終判断は市にあります。
どんな空き家が対象ですか?
多くの市で「老朽化して危険と判定された空き家」が対象です。市の職員などが家の傷み具合を点数で評価し、基準(不良度判定100点以上など)を超えたものだけが対象になります。おおむね1年以上使われていないこと、所有者か相続人であること、市税の滞納がないことも共通の条件です。まだ住める家の解体には出ないのが基本です。
申請はいつまでにすればいいですか?
鉄則は「工事の契約・着工のまえ」です。ほぼすべての市で、契約前の申請と市の交付決定(承認)が条件で、先に工事を始めると対象の家でも受け取れません。また受付は年度ごとの予算のわくで、たとえば宇都宮市の令和8年度受付は5月29日で終了しています。春〜夏の早い時期に動くのが確実です。
自分の市の解体補助はどこで分かりますか?
市区町村別のページで、公式ページで確認できた制度だけを確認日つきでまとめています。郵便番号から調べたいときは助成金チェッカーが使えます。掲載がまだない市は、お住まいの市のサイトで「空き家 解体 補助」と検索するか、建築・住宅の窓口でご確認ください。
まとめ
- 空き家の解体補助は完全に市区町村の制度。補助率1/3〜4/5・上限20万〜160万円と、市で天と地の差がある
- 対象は多くの市で**「危険と判定された空き家」だけ**。まだ住める家には出ないのが基本
- 鉄則は「工事の契約・着工のまえに申請」。受付は年度の予算で終わり、5月に締め切った市もある
- 補助金は後払い。いったん全額を立て替える資金計画が必要
- 解体後は土地の固定資産税が上がるのが普通→くわしくはこちら
- 自分の市がいくらかは→市区町村別の一覧か助成金チェッカーで確認
※本記事の制度情報は2026年7月17日時点で各市の公式ページを確認したものです。補助率・上限・受付期間は、年度や予算の状況で変更・終了されることがあります。申請前に必ず公式ページ・窓口で最新の条件をご確認ください。
参考情報(出典・すべて2026年7月17日確認)
- 松山市老朽危険空家除却事業補助金(松山市)
- 老朽建築物の除却工事助成(足立区)
- 空き家解体の補助(高崎市)
- 老朽危険空き家の解体補助(宇都宮市)
- 各市の解体補助は空き家解体の補助金・市区町村別ページにまとめています(各市の公式ページ・確認日つき)
家の補助金ナビ編集部
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