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住宅改修が必要な理由書は誰が書くのか——書ける人は決まっています。費用は本人負担ゼロ、そして「工事の計画に合わせて書く」はルール違反です

公開 2026年8月3日最終更新 2026年8月3日執筆 家の補助金ナビ編集部

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ケアマネジャーから「理由書を書きますね」と言われた。あるいは業者から「理由書はこちらで用意します」と言われた——どちらも実際にある話で、どちらが正しいのか分からないまま進んでいる方が多いと思います。

結論から言うと、書ける人は決まっています。 基本は担当のケアマネジャーか、地域包括支援センターの職員です。そして費用は本人が払うものではありません。

ただし、それ以外に誰を認めるかは市によって違います。同じ質問に、公式ページの答えが分かれています。

この記事では、八王子市・相模原市・泉佐野市の公式資料(確認日2026年8月3日)で確認した内容だけで、理由書の実際を整理します。

先に結論

✓ ここが要点

理由書がないと工事を始められません。 八王子市の手引きには「この理由書がないと、住宅改修を行うことはできません」と書かれています。 書ける人は基本2つ——担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターの職員。国の通知がそう定めています。 それ以外に誰を認めるかは市で違います。 八王子市は6種類の資格を認め、相模原市がケアマネジャー以外に認めているのは地域包括支援センターの職員だけでした。 費用は本人負担ゼロ。 相模原市は別途の費用徴収を認めず、八王子市は市が1件2,000円と消費税を作成者側に払います。

理由書とは何を書く書類なのか

名前のとおり、「なぜこの工事が必要なのか」を専門職が説明する書類です。

市はこれを読んで、工事を承認するかどうかを判断します。八王子市の手引きは、事前の申請が専門の資格を持った職員を含む複数人によって審査されるとしたうえで、「心身の状況、住宅の状況等から必要性や工事の適正を判断するためには、『住宅改修が必要な理由書』の内容が大変重要です」と書いています。

相模原市の公式Q&Aによれば、書く項目は5つです。

  1. 本人の心身の状況と日常生活の動線

    玄関での履物の脱ぎ履きや玄関戸までの動きなど、実際の動きを書きます

  2. 住宅の状況

    床の段差や手すりの有無など

  3. 福祉用具の使用状況

    どのような福祉用具を使っているか

  4. 必要な改修工事

    工事によってどの動作が改善されるかの予測

  5. 工事の種別と、それを選んだ理由

    手すりを付けると動作が安定する、など

読むと分かるとおり、書けるのは本人の生活を見ている人だけです。だから作成者が限られています。

誰が書けるのか——ここが市で割れています

国の通知は、理由書を作成するものは基本的に対象者のケアプランを作る居宅介護支援専門員(=ケアマネジャー)と地域包括支援センターの担当職員とする、と定めています。相模原市はこの文言をそのまま引用しています。

問題は、その先です。ケアマネジャーがいない人はどうするのか。 ここで市の答えが分かれます。

八王子市 相模原市
ケアマネジャー ○(担当者に依頼するよう案内)
地域包括支援センターの職員
理学療法士・作業療法士 記載なし
福祉住環境コーディネーター2級以上 記載なし
増改築相談員・マンションリフォームマネジャー 記載なし
工事をする業者側の有資格者 ○(有資格者がいれば可)

※ 表は横にスクロールできます

八王子市は6種類を列挙しています。ケアマネジャー、地域包括支援センターの職員、理学療法士、作業療法士、福祉住環境コーディネーター検定試験2級以上、そして住宅リフォーム・紛争処理支援センターが認定する増改築相談員とマンションリフォームマネジャーです。

一方、相模原市は、ケアマネジャーがいない場合に理由書を作成できる者として国の通知の「市町村が行う住宅改修指導事業等として住宅改修についての相談・助言を行っている福祉・保健・医療の専門家」を挙げたうえで、「相模原市が認めている者は地域包括支援センターの職員となります」としています。

! ここに注意

同じ「ケアマネジャーがいない」に対して、八王子市では有資格者がいる業者に頼める場合があり、相模原市では地域包括支援センターに相談することになります。ここは自分の市で確かめないと、進め方そのものが変わります。 ケアマネジャーがいない場合の進め方はケアマネジャーがいなくても住宅改修はできるかにまとめました。

なお、認定の申請中で担当のケアマネジャーがまだいない場合について、相模原市は「この場合の理由書の作成者は、地域包括支援センターの職員となります」としています。ただし、要介護1以上になることが明らかな場合や、ケアマネジャーと契約する予定がある場合はこの限りではない、とも書かれています。契約していないケアマネジャーは担当者ではないため、担当者でない人が書いたことになってしまうからです。

費用は本人が払うものではありません

ここは請求されてから気づく方が多いところなので、先に書いておきます。

相模原市は、理由書の作成費について「居宅介護支援事業の一環であり、別途費用徴収できません」としています。

八王子市はもう一歩踏み込んでいて、ケアプランの提供を受けていない方の理由書を作成した人に対し、市が1件あたり2,000円と消費税を支払うしくみを持っています。支払先は原則として作成者が属する事業者で、属する事業者がない場合は作成者本人です。

つまり、理由書の作成にかかるお金は、介護保険の制度の側で手当てされています。もし理由書の作成費として請求されたら、その場で払う前に市の介護保険の窓口へ確認してください。

あわせて、申請の代行手数料や写真の現像代も住宅改修費の支給対象にはなりません(八王子市・相模原市)。見積書にこれらが入っていたら、対象になる費用かどうかを聞いてみてください。

ケアプランでは代用できません

「ケアプランを出せば済むのでは」と考える方がいますが、相模原市の公式Q&Aは「ケアプランは理由書の代わりとなりません」とはっきり書いています。

理由は、書く内容が違うからです。理由書には、住宅の段差の状況、福祉用具の使用状況、工事によってどの動作が改善されるかの予測といった、住宅改修に固有の項目が要ります。ケアプランとは別に作ってもらう必要があります。

「工事の計画に合わせて理由書を書く」はルール違反

八王子市の手引きに、はっきりとこう書かれています。

「先にリフォームの計画があり、それに理由書の内容を合わせるのはルール違反です。」

同じ手引きには「資格のない方が作成した理由書を、有資格者の名義で提出することはできません」とも書かれています。相模原市も、本来理由書を書けない人が作成した場合は、その事実が分かった時点で再提出を求め、再提出されるまで審査を行わないとしています。

これは読者にとっても実利のある話です。順番が逆になった工事は、そもそも通らない可能性があるということですから。

正しい順番は、相談 → 理由書 → 見積もり → 工事のまえの申請 → 承認 → 着工、です。八王子市は、理由書の作成から改修内容の決定までをおおむね1か月以内に調整するよう案内しています。

! ここに注意

理由書を書く人と、工事をする業者が同じになる場合は、とくに気をつけてください。八王子市は、担当ケアマネジャーではない人が理由書を作成する場合、見積書・図面・実地の検討も含めて十分に担当ケアマネジャーと調整するよう求めています。工事の内容を決める人と、その必要性を証明する人が同じだと、判断が偏りやすいためです。

理由書で結果が変わる工事があります

理由書は形式だけの書類ではありません。同じ工事が、理由書の中身で対象になったりならなかったりします。

泉佐野市の公式Q&Aから、実際の例をいくつか挙げます。

工事 判定 理由書に何を書くか
1階で生活している家の、2階の階段や2階のトイレの手すり 条件つき 2階を使う理由と頻度
浴槽の取りかえ 条件つき 今の浴槽の高さと深さ、福祉用具を検討した経過、改修後の寸法
扉の両側に手すりを付ける 条件つき 両側に必要な体の状態
跳ね上げ式など可動する手すり 条件つき 可動が必要になる動作や取付け位置の条件
体の状態が変わったための手すりの付けかえ 対象 どう変化したか

※ 表は横にスクロールできます

いずれも「日常生活上、必要なもの」にあたるかどうかを、市が理由書で判断しています。

だからこそ、理由書を書く人に実際の生活を見てもらうことが効きます。ふだんどこを通り、どこでよろけるのか。それが書かれていない理由書は、通りにくくなります。

どの工事が対象でどれが対象外かの一覧は、介護保険の住宅改修で「対象外」になる工事にまとめています。

工事の内容が変わったときの扱い

理由書を出したあとに、工事の内容が変わることがあります。壁を開けたら下地が足りなかった、といった話です。

相模原市は、計画を変更せざるを得ない場合、提出した理由書にその理由を加筆し、新しい見積もりや図面とあわせて提出するよう求めています。工事が追加になる場合は基本的に別の申請として扱われるため、あらためて工事のまえの申請が必要です。

泉佐野市はもっと厳しく書いています。承認後に内容が変わったのにそのまま着工した場合、「事前申請の内容と異なる改修を行った場合は、保険給付の対象外です」。

変更が出たら、着工するまえに止めて連絡する。 ここは急いでも得になりません。

よくある質問

住宅改修が必要な理由書は、誰が書くのですか?

基本は、担当のケアマネジャー(介護の計画を立てる専門職)か、地域包括支援センター(高齢者の暮らしの相談窓口)の職員です。国の通知で、対象者の計画を作る居宅介護支援専門員と地域包括支援センターの担当職員が作成するものとされているためです。ただし、それ以外に誰を認めるかは市で違います。八王子市は理学療法士・作業療法士・福祉住環境コーディネーター2級以上・増改築相談員・マンションリフォームマネジャーも認めていますが、相模原市がケアマネジャー以外に認めているのは地域包括支援センターの職員だけです。お住まいの市の窓口で確認してください。

理由書の作成にお金はかかりますか?

本人が払うものではありません。相模原市は、理由書の作成費について居宅介護支援事業の一環であり別途費用を徴収できない、としています。八王子市は、ケアプランの提供を受けていない方の理由書を作成した場合、市が1件あたり2,000円と消費税を作成者側に支払うしくみを持っています。もし理由書の作成費として請求されたら、その場で払わずに市の介護保険の窓口へ確認してください。

ケアプランを提出すれば、理由書の代わりになりますか?

なりません。相模原市の公式Q&Aに「ケアプランは理由書の代わりとなりません」と明記されています。理由書には、本人の心身の状況と日常生活の動線、住宅の状況、福祉用具の使用状況、必要な改修工事、工事の種別とその選定理由という、住宅改修に固有の項目を書く必要があるためです。ケアプランとは別に作成してもらってください。

業者が用意してくれた理由書を、そのまま出してもいいですか?

書いた人が市の認める資格を持っているかどうかで変わります。八王子市は、工事をする業者側に有資格者がいればその人が理由書を作成することもできる、としています。ただし同じ手引きに「資格のない方が作成した理由書を、有資格者の名義で提出することはできません」とも書かれています。さらに、担当ケアマネジャーがいる場合は、そのケアマネジャーに作成してもらうよう求めており、別の人が書くときは十分に調整するよう案内しています。相模原市は、本来書けない人が作成した場合、再提出されるまで審査を行わないとしています。

工事の内容が途中で変わったら、理由書はどうなりますか?

書き直しか、作り直しになります。相模原市は、住宅改修の計画を変更せざるを得ない場合、提出した理由書にその理由を加筆し、新しい見積もりや図面とあわせて提出するよう求めています。工事が追加になる場合は、基本的に別の申請として扱われるため、新たに工事のまえの申請が必要です。泉佐野市は、承認後に内容が変わったのにそのまま着工した場合、申請の内容と異なる工事は対象外になるとしています。変更が出たら、着工するまえに連絡してください。

まとめ

  • 理由書がないと工事を始められません。 介護保険の住宅改修に必須の書類です
  • 書けるのは基本、担当のケアマネジャーか地域包括支援センターの職員。 国の通知がそう定めています
  • それ以外に誰を認めるかは市で違います。 八王子市は6種類の資格を認め、相模原市が認めているのは地域包括支援センターの職員だけでした
  • 費用は本人が払うものではありません。 別途の請求があったら、払う前に市の窓口へ確認してください
  • ケアプランでは代用できません。 住宅改修に固有の5項目を書く書類です
  • 工事の計画に合わせて理由書を書くのはルール違反。 正しい順番は、相談 → 理由書 → 見積もり → 工事のまえの申請 → 承認 → 着工です
  • 理由書の中身で結果が変わる工事があります。 ふだんの生活を実際に見てもらってください

※本記事の制度情報は、各市の公式資料を2026年8月3日に確認したものです。理由書の取扱いは市区町村ごとに異なります。制度は年度や運用の見直しで変更されることがありますので、申請前に必ずお住まいの市区町村の公式ページ・窓口で最新の条件をご確認ください。

参考情報(出典)

家の補助金ナビ編集部

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