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空き家の解体補助金は「いつまで」?185市を調べたら、7月末で15市はもう今年度が終わっていました

公開 2026年7月28日最終更新 2026年7月28日執筆 家の補助金ナビ編集部

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「年内には実家をたたみたい」「来年の春までに更地(建物のない土地)にしたい」——解体の時期をおおよそ決めてから、補助金を調べに来た方が多いと思います。

結論から言うと、解体の補助金は「いつまで使えるか」が市ごとにばらばらです。そして7月末のいま、すでに今年度の入口が閉じている市があります。

編集部は今回、市区町村別の解体補助DBに登録している全185市区の受付期間を、2026年7月末の時点で1件ずつ見直しました。分かったのは、7月28日の時点で15市がすでに令和8年度(2026年度)の受付を終えていること。そして締切の日付をはっきり示している市は30市しかなく、残りは「予算がなくなり次第 終了」で日付がないことです。

この記事は、その棚卸しの結果です。金額そのものの調査は全国32市の上限額調査に、制度の全体像は空き家解体補助金の解説にまとめています。

先に結論:「いつまで」の答えは3つに分かれます

✓ ここが要点

185市区の受付期間は、大きく3つに分かれました。

  • もう終わった市が15——5月から7月にかけて締め切っています
  • 締切の日付がある市が30——ただし17市は11月末までに閉じます
  • 残りの市は日付がありません——「予算がなくなり次第 終了」で、何月に閉じるかは公表されていません

つまり、カレンダーで「◯月まで大丈夫」と言えるのは30市だけです。

大事なのは、日付が無いことが「いつでも間に合う」を意味しないという点です。むしろ逆で、予算に達した日が締切になります。今回終了していた15市のうち3市(小平市松本市長野市)は、締切日が来たのではなく、予算に達して止まりました。

調査の方法

✎ 私の調査メモ

編集部が2026年7月17日〜7月28日にかけて、解体補助DBに登録している185市区の公式ページ(lg.jpなど)で「受付期間」の記載を確認し、7月末時点の状態として整理しました。民間まとめサイトの日付は使わず、市の公式ページに書かれている日付だけを採用しています。

集計にあたっては、受付期間の文章を1件ずつ読み直し、「申請の締切」と「工事完了・報告の期限」を分けて数えました。この2つは同じ文の中に並んで書かれていることが多く、混ぜて数えると締切の分布がまるごとずれます(例:北本市の3月末は完了報告の期限で、申請の締切ではありません)。

185市区は政令指定都市・県庁所在地・東京23区を中心に、制度のある市を加えたものです。全国すべての市町村を網羅した調査ではありません。

わかったこと1:7月末の時点で、15市はもう今年度が終わっている

2026年7月28日の時点で、令和8年度の受付をすでに締め切っていたのは次の15市です。

終了した日 終わり方
5月21日 秋田市 予算の上限に達して新規の受付を終了
5月29日 宇都宮市 事前調査の申請が4月1日〜5月29日で終了
5月29日 福島市 事前相談が5月1日〜5月29日で終了
5月29日 佐世保市 相談の受付が4月15日〜5月29日で終了
6月5日 高松市 5月7日〜6月5日の受付が終了
6月11日 姫路市 令和8年度分の受付を終了
6月30日 銚子市 募集5件に達して終了
6月30日 山形市 1戸程度の枠が6月30日で終了
6月30日 佐賀市 5月1日〜6月30日の受付が終了
7月3日 宮崎市 事前相談が6月1日〜7月3日で終了
7月8日 会津若松市 予算額に達して終了
7月17日 松戸市 事前調査申請が5月18日〜7月17日で終了
日付なし 小平市 予算の上限に達して新規受付を停止
日付なし 松本市 予算に達して終了
日付なし 長野市 予算の上限に達して終了

※ 表は横にスクロールできます

注目したいのは、終了日が公表されている12市が、例外なく5月・6月・7月に集中していることです。年度が始まって2〜4か月で閉じている計算になります。

解体そのものの需要が増えるのは、年内に工事を終えたい12月と、年度末の1月〜3月です。需要が立ち上がる半年前に、補助金の窓口のほうは閉じている——これが今回いちばんはっきり出た事実でした。

なお、終了した市でも来年度に向けた準備を受け付けている市があります。姫路市は令和9年度に向けた事前の調査申請を随時受け付けており、現地調査は原則2026年10月以降。松本市も事前調査の申し込みは随時受付中です。「今年は終わった」で終わりにせず、来年の入口だけ先に取っておく手はあります。

わかったこと2:締切は1つではない——最大4つに分かれます

「いつまでですか」という質問に一言で答えられない、いちばんの理由がこれです。多くの市で、締切が①事前相談 ②事前調査(危険かどうかの判定) ③申請 ④工事完了・報告の4段階に分かれていて、それぞれ別の日付を持っています。

実例を並べます。

入口(相談・調査) 申請の締切 工事完了・報告
佐世保市 相談 4月15日〜5月29日 7月末(選ばれた方) 12月末かつ承認から60日以内
相模原市 事前調査の申し込み 10月末 11月末 工事完了 1月末
呉市 危険建物の認定申請 9月30日 10月30日かつ認定から30日以内 事業完了 2027年2月26日
八戸市 事前調査 5月7日〜11月13日 12月11日
岐阜市 判定の申請 5月18日〜11月13日 11月30日
品川区 申込み 12月4日 完了届 2027年1月29日

※ 表は横にスクロールできます

! ここに注意

まとめサイトなどで見かける「◯◯市は11月末まで」という一行は、たいてい③の申請の締切だけを指しています。ところが実際に先に閉まるのは、①や②の入口です。

相模原市を例にすると、申請の締切は11月末ですが、その前提になる事前調査の申し込みは10月末で閉じます。11月に「まだ11月末まで大丈夫だ」と窓口へ行っても、調査を受けていなければ申請そのものができません。

逆に、④の工事完了・報告の期限を申請の締切だと思い込むと、今度は動き出しが遅れます。自分の市の日付が①〜④のどれなのかを確かめるのが、いちばん確実です。

わかったこと3:締切の日付がある市は30。しかも過半数は11月末までに閉じる

締切の日付をはっきり公表していた30市について、申請の締切(上の表の③)が何月かを数えました。

申請の締切 市の数
7月 1 苫小牧市(7月31日)
9月 4 霧島市札幌市唐津市八代市
10月 4 呉市上尾市鈴鹿市北区
11月 8 熊谷市宇部市岐阜市尾道市府中市目黒区相模原市福井市
12月 10 品川区町田市八戸市江戸川区渋谷区加古川市枚方市横浜市釧路市新宿区
1月 2 堺市江東区(ともに1月29日)
条件つき 1 旭川市(5月29日まで。予算が余っていれば11月27日まで延長)

※ 表は横にスクロールできます

10月末までに閉じるのが9市、11月末までで17市——30市の過半数です。年内に工事をしようと秋に動き出した時点で、半分の市はもう締切を過ぎているか、目前という計算になります。

いちばん早いのは苫小牧市7月31日。この記事を公開した7月28日の3日後です。予定件数は6件で、郵送は消印有効となっています。

逆に、これから開く市もあります。霧島市の後期分は8月20日午前8時15分から9月15日午後5時までの受付で、申し込みが多いときは抽選。事前の相談は9月7日までとされています。八代市も一次受付は5月で終わりましたが、二次受付が6月1日から9月末まで動いています。「終わった」と書いてある市でも、二次募集や後期分が残っていることがあります。

わかったこと4:残りの市は「予算がなくなり次第 終了」——日付は誰も知らない

締切の日付がある30市を除くと、残りの市の受付期間は「予算の範囲内」「先着順」「予算に達し次第 終了」といった書き方になります。日付が無いのではなく、日付が決められないのです。年度のどこで予算が尽きるかは、申し込みの入り方しだいだからです。

しかも、その枠は思ったより小さいことがあります。件数で枠を公表している市を並べると、こうなります。

公表されている枠
山形市 1戸程度(6月30日で終了済み)
青森市 5件程度
一宮市 5戸
苫小牧市 6件
帯広市 10件
岸和田市 10件程度
和泉市 15件程度
鳥取市 15件程度
広島市 18件程度
浜松市 定員20名
徳島市 20件程度

※ 表は横にスクロールできます

政令指定都市の広島市で18件程度、浜松市で定員20名です。「先着順」の実態は、市全体で数件から数十件だと考えておいたほうが、判断を誤りません。

一方で、予算の残りを公表している市もあります。福井市は、2026年7月13日の時点で予算の29%が使われたと公表しています。こうした数字が出ている市なら、いま動いて間に合うかどうかを自分で判断できます。

日付も予算の残りも書いていない市(名古屋市金沢市福岡市港区高崎市静岡市など)では、受付状況を電話で聞くのが唯一の確認手段です。

わかったこと5:申請が間に合っても、工事が間に合わないことがある

もう1つ、見落としやすい期限があります。工事を終えて報告するまでの期限です。

補助金は、市の承認を受けてから工事をして、完了の報告を出してはじめて受け取れます。この報告の期限が、多くの市で1月末から2月末に設定されていました。

工事完了・報告の期限
相模原市 工事の完了は1月末
江東区 完了届は2月26日
江戸川区 実績報告は2027年2月26日
立川市 完了届出期限は令和9年2月26日
呉市 事業完了は2027年2月26日
苫小牧市 工事は令和9年2月末までに完了
横浜市 2月末までに工事完了・報告
大垣市 2月末日までに工事を終えて報告
飯塚市 2月中旬までに工事完了・3月末までに手続き完了
青森市 令和9年2月27日以後に完了するものは対象外

※ 表は横にスクロールできます

つまり、「年度末の3月に解体すればいい」は、多くの市で通用しません。2月中に工事が終わっている必要があります。

解体工事そのものの繁忙期は、年内完工をねらう12月と、年度末の1月〜3月です。補助金を使う場合は、その繁忙期の中でもさらに前倒しで工事を終える必要がある、ということになります。

だから、動き出しは「解体したい時期の半年〜1年前」

ここまでの4つを1本の時間軸に置き直すと、動く順番はこうなります。

  1. 解体したい年度の前年 冬〜3月

    市の窓口に相談して、来年度の受付がいつ開くかを聞いておく。事前調査の申し込みを前年度から受け付けている市もあります

  2. 4月〜6月

    受付開始。ここが最大の山です。事前相談・事前調査の申し込みは、この時期に閉じる市が多くあります

  3. 6月〜9月

    市の現地調査と危険度の判定。ここを通らないと申請に進めません。承認まで最短でも2か月程度かかる市もあります

  4. 9月〜11月

    申請の締切が集中します。市の承認を受けてから業者と契約します

  5. 12月〜2月

    工事。多くの市で、完了報告の期限は1月末〜2月末です

申請は原則、工事の契約・着工のまえです。ここを逃すと、対象の家でも受け取れません。 見積もりを取ってから慌てて申請しても、契約を先に交わしていれば対象外になります。

そのうえで、この記事の実データから言えるのはこうです。

  • 12月に工事をしたいなら、遅くとも夏(7月〜9月)には申請を出し、春には相談を始めておく
  • 年度末(1月〜3月)に工事をしたいなら、3月完工は間に合わない市が多い。2月中旬の完工を前提に逆算する
  • 今年度はもう終わっていたなら、来年度の受付開始(多くの市で4月〜6月)に照準を合わせ、事前調査だけ先に申し込めないかを窓口で聞く

自分の市の受付期間・上限額・条件は、市区町村別の解体補助DBの各ページに、公式ページの確認日つきで載せています。郵便番号から調べたい場合は助成金チェッカーをどうぞ。

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補助金の期限に間に合わせるための業者選び

締切から逆算すると、工事の見積もりを取る時期も決まります。市に申請を出すには、たいてい工事の見積書を添える必要があるからです。申請の締切が11月末なら、見積もりは10月中には手元にある状態が安全です。

そしてもう1つ。解体は、補助金の申請に慣れている業者とそうでない業者で、手続きの進み方がはっきり変わります。

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見積もりを取るときに確認したい3つ。

  • この解体工事は、市の補助の対象になるか——市の判定を受ける前提の制度が多いため、業者の経験が効きます
  • 市への申請に必要な書類を出してもらえるか——見積書・工事の内訳・着工前の写真など、市が求める形式があります
  • 市の承認が下りるまで着工を待てるか——承認前に着工すると対象外です。ここを理解している業者かどうかが分かれ目です

複数の業者から見積もりを取ると、金額の相場だけでなく、この3点への答え方の差も見えます。

よくある質問

空き家の解体補助金は、いつまで申請できますか?

市によってばらばらです。編集部が185市区の公式ページの受付期間を2026年7月末に見直したところ、締切の日付をはっきり示していたのは30市だけでした。そのうち9市は10月末まで、17市は11月末までに閉じます。残りの市は「予算がなくなり次第 終了」で、そもそも日付がありません。まずはお住まいの市の受付状況を、市の公式ページか市区町村別の解体補助DBで確認してください。

令和8年度(2026年度)の受付は、もう終わっていますか?

15市はすでに終わっています。2026年7月28日の時点で、秋田市・宇都宮市・福島市・佐世保市・高松市・姫路市・銚子市・山形市・佐賀市・宮崎市・会津若松市・松戸市・小平市・松本市・長野市が令和8年度の受付を締め切っていました。終了日が公表されている12市は、いずれも5月〜7月です。次に使いたい場合は、来年度の受付開始(多くの市で4月〜6月)に備えることになります。

「随時受付」と書いてある市なら、いつ申請しても大丈夫ですか?

そうとは限りません。「随時受付」「通年受付」と書いてある市も、ほぼすべてが年度ごとの予算のわくの中で運用しています。予算に達すればその時点で受付は終わります。実際、今回終了していた15市のうち小平市・松本市・長野市の3市は、締切日が来たのではなく予算に達して止まりました。日付が無いことは「いつでも間に合う」ではなく「何月に閉じるか分からない」という意味です。

年内に家を解体したいのですが、いまから補助金は間に合いますか?

市によります。難しい市が多い、というのが正直なところです。多くの市で工事完了と報告の期限が1月末〜2月末に設定されていて、申請から市の承認まで1〜2か月かかる市もあります(帯広市は事前調査から市のOKが出るまで最短でも2か月程度と公表しています)。補助金を使うなら、解体したい時期の半年〜1年前、遅くとも年度が始まる春には市の窓口へ相談するのが確実です。

まとめ:この棚卸しで分かった5つのこと

  • 2026年7月28日の時点で、15市はもう令和8年度の受付が終わっている。終了日が分かる12市は例外なく5月〜7月
  • 締切の日付がある市は30。うち10月末までに9市、11月末までに17市=過半数が閉じる
  • 締切は1つではなく、事前相談・事前調査・申請・工事完了で最大4つに分かれる。先に閉まるのは入口のほう
  • 残りの市は「予算がなくなり次第 終了」で日付が無い。枠を公表している市は5件〜20件程度が並ぶ
  • 完了報告の期限は1月末〜2月末の市が多い——3月に解体しても間に合わない。動き出しは解体したい時期の半年〜1年前が確実

※本記事の制度情報は2026年7月17日〜7月28日にかけて各市の公式ページを確認したものです。185市区は政令市・県庁所在地・東京23区を中心としたもので、全国の市町村を網羅した調査ではありません。受付期間・予算の状況は年度の途中でも変わります。申請前に必ず、お住まいの市の公式ページ・窓口で最新の受付状況をご確認ください。

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家の補助金ナビ編集部

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