ブロック塀を自分で壊すと補助はどうなるのか——公式ページにほとんど書かれていない「DIY撤去」の扱いを、要綱まで掘りました
ブロック塀の撤去は、道具さえあれば自分でもできそうに見えます。実際にできるかどうかとは別に、「自分で壊した工事に補助は出るのか」——この問いに答えている公式ページは、ほとんどありません。
結論から言うと、この条件の扱いは多くの市で対象外です。自分で行う工事を対象外と明記する市があり、明記のない市でも要綱は業者への発注を前提に組まれています。自分で壊してから申請しても戻りません。
このページでは、市の公式ページ・公式の要綱に実際に書かれている文をそのまま引いたうえで、当サイトが公式ページで撤去補助を確認した237市区町村のうち1市区町村が自分で行う撤去工事に触れていることを、市の名前と記載の中身まで並べて確かめます。
先に結論
✓ ここが要点
どう扱われるか — 自分で行う工事を対象外と明記する市があり、明記のない市でも要綱は業者への発注を前提に組まれています。自分で壊してから申請しても戻りません
何市が触れているか — 公式ページで撤去補助を確認できた237市区町村のうち1市区町村が、自分で行う撤去工事に触れています
共通の条件 — 申請は工事の契約・着工のまえです。市の承認を受ける前に契約すると、条件を満たしていても受け取れません
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お住まいの市がどちらの扱いかを、30秒で確認できます
郵便番号を入れると、その市のブロック塀撤去の補助制度を公式ページの確認日つきで表示します。自分で行う撤去工事の扱いは市ごとに違うので、まず自分の市がどう書いているかを見てください。
お住まいの市の制度を見る公式ページで確認した情報のみ(各項目に確認日つき)
なぜ、こういう扱いになるのか
撤去補助の要綱は、補助の対象になるお金を「撤去工事に要する費用」として、業者に支払う工事費を前提に組み立てています。大阪市は完了報告の条件に、施工業者に対して工事費の支払いを完了していることを挙げています。申請には見積書、完了報告には領収書と工事前後の写真——この証憑(しょうひょう=支払いの証拠)の鎖は、自分で壊す工事では作れません。
この前提を条文にまで書いた市があります。石巻市の交付要綱は、所有者・管理者が自ら行う撤去・設置の工事を補助の対象外とする、と明文で定めています。書いていない市が認めているわけではなく、書くまでもない前提として要綱の中に埋まっている——当サイトが237市区町村の掲載情報を数え直して、自分で行う工事への言及がほとんど見つからなかったのは、そういう理由だと考えられます。
もうひとつ、制度の目的からの理由もあります。ブロック塀の解体は、倒す向きを誤れば道路や隣地に崩れ、廃材は家庭ごみに出せない産業廃棄物になります。危険な塀を減らすための制度が、素人の解体作業という新しい危険を生んでは本末転倒です。市内の事業者や登録業者に工事を限る市があるのも、同じ発想の延長にあります。
市の公式資料には、こう書かれています
✎ 私の調査メモ
当サイトの編集部は、2026年8月9日に石巻市・横浜市・大阪市の公式ページと、そこから配布されている要綱・パンフレット(PDF)を取得し、この条件にあたる箇所を書き写しました。以下は要約ではなく、原文をそのまま引いたものです。読みやすさのために改行と、PDFから抜き出したときに入る不自然な空白だけを整えています。
同じ条件でも市によって書き方も扱いも違います。 最後はお住まいの市の窓口でご確認ください。
宮城県石巻市|第5条(補助対象工事)第2項
2 ブロック塀等の所有者又は管理者自らが行う除却及び設置工事については、補助の対象外とする。
出典=石巻市危険ブロック塀除却等事業補助金交付要綱・石巻市・平成31年4月26日告示第221号・最終改正の施行日 令和7年4月1日(PDF・確認日 2026年8月9日)
神奈川県横浜市|2 補助制度の概要・(4) 補助対象となる工事
施工業者は、市内に本社のある事業者から選定してください。
出典=ブロック塀等改善事業のページ・横浜市・最終更新日 2026年4月1日(確認日 2026年8月9日)
神奈川県横浜市|第8条(補助金の交付決定)第5項
5 補助事業者は、市に提出した見積書に記載されている補助対象工事の実施に係る施工事業者のうち、見積額が最も低い見積書を提出した施工事業者と契約することとする。
出典=横浜市ブロック塀等改善事業補助金交付要綱・横浜市・最近改正 令和8年3月31日(PDF・確認日 2026年8月9日)
大阪府大阪市|補助金完了報告書の提出期限の項
完了報告には、補助対象工事をおえ、施工業者に対して工事費の支払いを完了している必要があります。
出典=ブロック塀等撤去促進事業のページ・大阪市(確認日 2026年8月9日)
237市区町村を調べると、こう分かれています
危険ブロック塀撤去の補助は国の一律の制度ではなく、市区町村がそれぞれ作っている制度です。だから自分で行う撤去工事の扱いも、全国共通の答えがありません。当サイトは246市区町村の公式ページを1つずつ確認していて、そのうち撤去補助を確認できたのは237市区町村、撤去補助が見当たらず緑化・透水などの助成が中心だったのは9市区町村でした。
そのなかで、自分で行う撤去工事に触れている記載があったのは1市区町村です。下の表は、当サイトの市区町村別ページに実際に表示している文のうち、自分で行う工事の扱いに触れているものです。触れている市がごく少ないこと自体が、この条件の答えの一部です。
✎ 私の調査メモ
この数え方について。 もともと制度の中身を集めたデータを、「この条件に触れているか」という角度で読み直したものです。この角度で調べ直したわけではなく、公式ページに書いてあれば記録した、という調べ方をしています。
したがって表に無い市に条件が無い、という証拠にはなりません。公式ページに書かれていないだけの場合があります。また、数えたのは市区町村別のページに実際に表示している文だけです(当サイトが表示していない内容は数えていません)。
| 市区町村 | 制度名 | 公式ページの記載(確認日つき) |
|---|---|---|
| 石巻市 | 石巻市危険ブロック塀除却等事業補助金 | 所有者や管理者が自分で行う工事は対象外で、施工業者に発注する必要があります(対象になる塀・確認日 2026-07-27) |
※ 表は横にスクロールできます
お住まいの市の制度は市区町村別の外構・ブロック塀撤去のページで確認できます。金額がどれくらい違うのかはブロック塀の撤去補助金を全国246市区町村で調べたらにまとめました。
ここでつまずく人が多いところ
「書いていない」は「認めている」ではない
DIY撤去の扱いを公式ページに書いている市はごくわずかです。しかし要綱を読むと、業者に発注する前提が随所に組み込まれています。横浜市の要綱は、複数の見積もりを取ったうえで見積額の最も低い施工事業者と契約することまで手続きに定めています。契約する相手=施工事業者の存在が、制度の設計に最初から織り込まれているということです。
つまり「自分で壊してはいけない」と書いていない市でも、自分で壊した工事は書類が組み立たず、申請が成立しないのが実態です。制度に乗せたいなら、業者への発注が事実上の前提と考えてください。
業者なら誰でもいいわけではない市がある
発注先にも条件の付く市があります。横浜市は施工業者を市内に本社のある事業者から選ぶよう求めています。久留米市の要綱は、補助対象工事そのものを市内事業者(市内に本店・支店等の事業所を有する事業者、または市内の個人事業者)が撤去する工事と定義しています。市外の業者や、たまたま知り合いの職人に頼んだ工事では、条件を満たさないことがあります。
見積もりを頼む段階で「この市の補助を使いたい」と業者に伝えれば、市内要件や登録の有無は業者の側でも確認できます。補助の申請に慣れた業者を選ぶことが、ここでも効きます。
それでも自分で壊したい場合に、先に確かめること
補助をあきらめて自分で壊すのは、所有者の自由です。ただし2つだけ先に確かめてください。ひとつは廃材の行き先です。コンクリートの廃材は産業廃棄物にあたり、家庭ごみや粗大ごみには出せません。処分場への持ち込みや収集運搬の手配まで含めると、思ったより安くならないことがあります。
もうひとつは安全です。高さのある塀・道路に面した塀は、倒す向きと養生を誤ると人や隣の財産を傷つけます。道路に面した危険な塀こそ補助の対象なので、「危ない塀ほどDIYに向かず、そして補助が出る」という関係になっています。迷ったら、撤去だけの見積もりを一度取ってみて、補助込みの実質負担とDIYの費用を並べてから決めても遅くありません。
この条件にあたる人が、次にやること
- 自分で壊す前提を一度保留して、お住まいの市の補助の有無と金額を確かめる(当サイトの市区町村別ページに確認日つきで載せています)
- 撤去だけの見積もりを業者から取り、補助込みの実質負担を計算する
- DIYの場合の費用(道具・廃材の処分・運搬)を見積もって、実質負担と並べて比べる
- それでも自分で壊す場合は、廃材の処分先と、道路・隣地側の安全の確保を先に手配する
順番をまちがえると、条件を満たしていても受け取れません
! ここに注意
ブロック塀撤去の補助は、ほぼすべての市で工事の契約・着工のまえに申請し、市の承認(交付決定=市からのOKの通知)を受けてから契約・着工する決まりです。先に業者と契約してしまうと、対象の塀でも受け取れません。
受付は年度ごとの期間・予算のわくで運用され、予算に達したところで、その年度の受付は終わります。受付期間を年度のなかの数週間に限っている市もあります。お住まいの市の受付期間は市区町村別のページに確認日つきで載せています。
見積もりを取る順番(申請より先です)
補助を申請するとき、多くの市が撤去工事の見積書の添付を求めます。つまり順番は「業者に見積もりを出してもらう → 市に申請する → 市の承認 → 契約・着工」です。見積もりを取る段階では、まだ契約ではありません。
ブロック塀の撤去は、同じ塀でも業者によって数万円の差が出る工事です。隣の家やアスファルトを傷つけない養生、撤去したあとの安全な仕上げ、工事前後の写真の撮り方まで、外構と補助の申請に慣れているかで結果が変わります。業者を決めてから制度を調べると、順番が戻せなくなります。
✓ ここが要点
見積もりのときに確かめる3つ。 補助金の申請に対応できるか — 申請に使える様式の見積書と、工事前後の写真を出せるかを聞いてください。 撤去のあとの仕上げまで入っているか — 基礎の撤去・廃材の処分・整地が別料金になっていないかを確かめてください。 市の条件に合う工事か — 全部撤去が条件の市、高さを減らす撤去でよい市があります。市の条件を伝えたうえで見積もりを取ってください。
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補助金の申請に使う見積書を、外構の業者から取り寄せる
全国の外構・エクステリア工事業者をまとめて比較できる一括見積もりサービスです。補助の申請には見積書が要ることが多く、申請は工事の契約・着工のまえが原則。順番としては見積もり → 申請になります。
- 外構・エクステリア専門の業者から、まとめて見積もりを取り寄せられます
- 紹介された会社は断ってOK。気に入らなければ見送れます
- ブロック塀撤去の補助金の申請に対応できる業者かを確認できます
連絡してよい時間帯は、申込のときに指定できます。見積もりを見てから決められます。
申込のあと何が起きるか
申込のあと、まず運営から希望を確かめる連絡が1本入り、そのあと紹介された会社から連絡が入ります。紹介は断ってかまいません。
よくある質問
自分で撤去して、材料費や処分費だけ補助してもらうことはできますか?
ブロック塀の撤去補助では難しいのが実情です。石巻市は自分で行う工事を対象外と明記し、他の市の要綱も業者に支払う工事費を前提に組まれています。申請に必要な見積書や工事の領収書が、自分で行う作業では用意できないためです。制度を使いたい場合は、業者への発注を前提に考えてください。
壊した廃材を市のごみ収集に出せますか?
出せません。コンクリートブロックの廃材は産業廃棄物にあたり、家庭ごみ・粗大ごみの収集の対象外です。自分で処分場に持ち込むか、収集運搬の許可を持つ業者に引き取りを頼むことになり、この処分費がDIYの想定外の出費になりがちです。撤去を業者に頼めば、処分までまとめて見積もりに入ります。
親戚や知り合いの職人に安く頼んだ工事でも補助は出ますか?
その職人・会社が市の条件を満たすかによります。久留米市のように市内に事業所のある事業者を条件にする市や、建設業の許可・登録を求める市があります。個人的なつながりで頼む場合でも、見積書・領収書・工事写真という書類が整うこと、市の業者条件を満たすことの2点を、契約の前に窓口で確かめてください。
まとめ
- 扱いは多くの市で対象外。 自分で行う工事を対象外と明記する市があり、明記のない市でも要綱は業者への発注を前提に組まれています。自分で壊してから申請しても戻りません
- 公式ページで撤去補助を確認した237市区町村のうち1市区町村が、自分で行う撤去工事に触れていました
- 確かめる相手は市の窓口。 制度は市ごとに別物で、同じ条件でも扱いが違います
- 申請は工事の契約・着工のまえに。 順番を逃すと、条件を満たしていても受け取れません
※本ページの制度情報は、引用元の市の公式資料を2026年8月9日に確認したものです。市区町村別の集計は、当サイトが2026年7月〜8月に246市区町村の公式ページで確認した記録にもとづきます。自治体の制度は年度や制度改正で変更されることがあり、年度の予算に達した時点で受付が終わることがあります。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。申請の前に、かならず公式ページ・窓口でご確認ください。
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申込のあと何が起きるか
申込のあと、まず運営から希望を確かめる連絡が1本入り、そのあと紹介された会社から連絡が入ります。紹介は断ってかまいません。
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- ブロック塀の撤去補助金を全国246市区町村で調べたら
- ブロック塀の撤去費用はいくら?
- 市区町村別の外構・ブロック塀撤去のページ
参考情報(出典)
このページの判定は、次の公式ページ・公式資料で確認しています。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。
- 石巻市危険ブロック塀除却等事業補助金交付要綱・石巻市・平成31年4月26日告示第221号・最終改正の施行日 令和7年4月1日(PDF・確認日 2026年8月9日)
- ブロック塀等改善事業のページ・横浜市・最終更新日 2026年4月1日(確認日 2026年8月9日)
- 横浜市ブロック塀等改善事業補助金交付要綱・横浜市・最近改正 令和8年3月31日(PDF・確認日 2026年8月9日)
- ブロック塀等撤去促進事業のページ・大阪市(確認日 2026年8月9日)
- ブロック塀等の安全点検について(国土交通省)
- 市区町村の制度=当サイトが公式ページで確認した記録(246市区町村)。各市の出典URLと確認日は市区町村別の外構・ブロック塀撤去のページに記載しています
家の補助金ナビ編集部
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このページの条件は、市が公開している公式ページ・要綱・パンフレットを取得して逐語で確認し、市区町村別の分布は当サイトが公式ページで確認した記録から数えています。自治体の制度は年度や制度改正で変わります。制度の変更・誤りを見つけた場合は運営者情報の連絡先までお知らせください。
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