便器の取替え介護保険では対象

便器の高さや向きを変える工事は対象です——ただし補高便座で足りるなら、そちらのほうが早いことがあります

公開 2026年8月8日最終更新 2026年8月8日執筆 家の補助金ナビ編集部

便座が低くて立ち上がれない、あるいは麻痺があって今の向きでは座れない。便器を替えるべきか、道具で足りるのか——判断の材料がほしい場面です。

結論から言うと、この工事の介護保険での扱いは対象です。体の状態にもとづく理由があれば対象になります。ただし「古くなったから」は通りません。

このページでは、そう判定される理由を公式のQ&Aの逐語で示したうえで、理由書に何を書けば通るのか、そして介護保険で出ない場合にお住まいの市の制度が拾っている可能性まで、当サイトが公式ページで確認したデータで確かめます。

先に結論

✓ ここが要点

出るか — 体の状態にもとづく理由があれば対象になります。ただし「古くなったから」は通りません

市の上乗せ制度は — 当サイトが公式ページで確認した300市区町村のなかに、この工事を名指しした記載は見つかりませんでした

共通の条件 — 申請は工事を始めるまえです。着工したあとでは、対象の工事でも受け取れません

無料・登録不要入力は保存されません

お住まいの市に上乗せの制度があるかを、30秒で確認できます

郵便番号を入れると、その市の介護リフォームの制度と国の制度を1画面にまとめて表示します。この工事のように介護保険では出ない工事でも、市の制度が拾っていることがあります。

お住まいの市の制度を見る

公式ページで確認した情報のみ(各項目に確認日つき)

なぜ「対象」になるのか

洋式から洋式への交換は、一見すると「もう洋式なのだから」と外れそうに思えます。しかし相模原市は、高さの変更など合理的な理由がある場合は対象としています。

対象になる工事の形は3つ挙がっています。既存の洋式便器を嵩上げする工事、便座の高さが高い洋式便器に取りかえる工事、そして便器の向きを変える工事です。

外れるのは、やはり理由のほうです。古くなったから取りかえたい、では対象外になります。

公式のQ&Aには、こう書かれています

✎ 私の調査メモ

当サイトの編集部は、2026年8月8日に相模原市・泉佐野市・八王子市が公開している住宅改修のQ&A・手引き(いずれもPDF)を取得し、全文から該当箇所を書き写しました。以下は要約ではなく、原典の問答をそのまま引いたものです。読みやすさのために句読点と改行だけ整えています。

同じ工事でも市によって扱いが違う場合があります。 最後はお住まいの市の窓口でご確認ください。

相模原市|工事全般に係るQ&A(5)洋式便器等への便器の取替え ⑦

Q. リウマチ等で膝が十分にまがらなかったり、便座から立ち上がるのがきつい場合等に、既存の洋式便器の便座の高さを高くしたい場合、次の工事は便器の取替えとして住宅改修の支給対象となりますか。① 洋式便器を嵩上げする工事 ② 便座の高さが高い洋式便器に取替える場合 ③ 補高便座を用いて座高の高さを高くする場合

A. ① 対象となります。② 対象となります。ただし、既存の洋式便器が古くなったことにより新しい洋式便器に取替えるという理由であれば対象外です。利用者に適した高さにするために取替えるなど適切な理由であれば対象となります。③ については、住宅改修ではなく、腰掛便座(洋式便器の上に置いて高さを補うもの)として特定福祉用具購入となります。

相模原市|工事全般に係るQ&A(5)洋式便器等への便器の取替え ⑨

Q. 身体に麻痺があることから、現状の洋式便器の便座に座れないため、洋式便器の向きを変える工事は、住宅改修の対象となりますか。

A. 障害等に対応するように、身体の麻痺等によって現在の便座の向きでは座れないなど、必要性がある場合は対象となります。

泉佐野市|(5)洋式便器等への便器の取替え Q1

Q. 身体状況により、現在使用している洋式便器の便座に座ることが難しい為、洋式便器の向きを変更する場合、保険給付対象となるか。

A. 対象です。ただし、向きを変えることに伴いトイレを拡張する工事については対象外です。

この工事で、実際につまずくところ

3つの選択肢を、費用の順に並べてみてください

同じ「便座を高くしたい」に対して、制度は3つの道を用意しています。

補高便座を買う(特定福祉用具購入。工事なし・いちばん安い)、既存の便器を嵩上げする(住宅改修)、高さの違う便器に取りかえる(住宅改修・いちばん高い)。

相模原市は、便器の高さを変える工事について「住宅改修を行っても差し支えありませんが、次の方法も検討してください」として、補高便座と嵩上げの2つを先に挙げています。いきなり便器の交換に行かないでほしいという趣旨です。

20万円の枠を守るという意味でも、安い順に検討する価値があります。

向きを変えるのは対象、そのためにトイレを広げるのは対象外

便器の向きを変える工事は、相模原市も泉佐野市も対象としています。麻痺があって今の向きでは座れない、という状況です。

ただし泉佐野市は、そこに条件を足しています。向きを変えることに伴いトイレを拡張する工事については対象外

向きを変えるには広さが要ることが多いので、ここは実務的に効いてきます。拡張しないで向きを変えられるかを、業者に図面で確認してもらってください。

なお相模原市は、和式から洋式への交換に伴う拡張について「原則として対象とはならないが、利用者の心身の状況や家屋の状況によりやむをえない事情がある場合には、例外的に対象となる場合もあります」としています(家屋の総面積が増えないことが条件)。市によって幅がある部分です。

便器の座面より上の壁は、直しても出ません

便器を替えると、その周りの壁を直すことになります。相模原市は、便器の交換にかかる壁の補修について「便器の座面以上の部分は給付対象外」としています。

便器の裏の低い部分は対象、それより上は自己負担、という線です。見積書に「壁補修一式」と書かれていたら、高さで分けてもらってください。

和式便器の上にかぶせるタイプは、多くが対象外です

和式便器の上に腰掛式便座をかぶせてビスで固定する場合について、相模原市は和式便器自体を取替えるものではなく、ビスで固定できるものが福祉用具にあるため対象外と回答しています。

ただし例外があります。TOTOの「スワレット」のように、床にネジ留めして配管工事を必要とするものは、工事を伴うものとして住宅改修で扱う、としています。

泉佐野市も、便器を囲んで据え置く手すりについて、ねじ等で床に固定する場合に限り対象とし、事後の申請時に固定された部分の写真を添付するよう求めています。固定したことを写真で示すのが、この種の工事の共通のルールです。

理由書に書くこと(ここで結果が変わります)

「条件つき」の工事を分けているのは、住宅改修が必要な理由書です。同じ工事が、理由書の中身で対象になったり、ならなかったりします。この工事で書いておきたいのは次の点です。

  • いまの便座の高さと、工事のあとの高さ(数字で)
  • 立ち上がるときに、体のどこが動かないのか(膝・股関節・麻痺の部位)
  • 補高便座を検討したかどうかと、それでは難しかった理由

理由書を誰が作るのか、何を書くのかは住宅改修が必要な理由書は誰が書くのかにまとめています。

市の上乗せ制度でも、記載は見つかりませんでした

介護保険で対象外でも、市区町村の独自制度なら拾っていることがあります。実際、階段昇降機は24市区町村、浴槽の取りかえは37市区町村が公式ページに記載を持っていました。

しかしこの工事については、当サイトが公式ページで確認した300市区町村(うち独自制度があったのは145市区町村)のなかに、名指しの記載が見つかりませんでした。

✎ 私の調査メモ

これは調べ漏れではないと考えています。同じ調べ方で、階段昇降機や浴槽の取りかえは拾えているからです。拾えるものは拾えていて、この工事だけが出てこないという形です。

ただし0件は、その市に無いという証拠にはなりません。公式ページに書かれていないだけの場合があります。金額の大きい工事であれば、市の高齢福祉の窓口に一度だけ確認してから、自費で進めるかを決めてください。

お住まいの市の制度は市区町村別の介護リフォームのページで確認できます。

申請の順番(工事を始めるまえに)

! ここに注意

介護保険の住宅改修も市の上乗せ制度も、多くは工事を始めるまえの申請が必要です。順番を逃すと、対象の工事でも受け取れません。まず地域包括支援センター・ケアマネジャーに相談してください。

市の上乗せ制度には、介護保険と違って年度ごとの予算があるものがあります。予算に達すると、その年度は新たな申請を受け付けない市もあります。年度の後半に工事を考えている場合は、受付の状況を先に確認してください。

「工事のまえ」がなぜ決まりなのか(介護保険法施行規則第75条)と、先に工事をしてしまったときに例外が認められる場合があることは、住宅改修の「事前申請」の記事にまとめています。

業者選び(この規模なら、まず相談から)

この工事は、数万円で収まることが多いものです。介護保険の枠は工事費20万円まであるので、1か所だけで申請するより、家じゅうで必要な場所をまとめて一度に見てもらうほうが、書類の手間も減り、枠も活かせます。

※ 工事費が数万円で収まる小さな工事は、一括見積もりのサービスより、ケアマネジャー・地域包括支援センターの紹介や、地元の業者に直接たずねたほうが早いことがあります。浴室やトイレ、床の張り替えのように規模が大きくなる工事とあわせて考えるときに、複数社を比べてください。

無料・相談だけでもOK

家じゅうの気になる場所を、まとめて見てもらう

手すり・段差・浴室など、場所をまたいでまとめて相談できるリフォームの一括見積もりサービスです。介護保険や市の助成の申請に慣れた業者かどうかを、見積もりの場で確認できます。

  • 手すり・段差・浴室など、場所をまたいでまとめて相談できます
  • 会社選びの相談は無料。依頼する義務はありません
  • 介護保険や市の助成の申請に慣れた業者かを、見積もりの場で確認できます
リフォームの見積もりを無料で相談する

相談だけでも無料で、依頼する義務はありません。申込のあと、入力した電話番号に確認の電話が入ります。

申込のあと何が起きるか

フォームを送ると、まずリフォームガイドから電話で希望を確かめる連絡が入り、そのうえで会社を紹介する流れです。電話がつながらないと手続きが進まないので、出られる番号を入れてください。紹介された会社に依頼する義務はありません。

よくある質問

洋式から洋式への便器の交換に介護保険は使えますか?

体の状態にもとづく理由があれば使えます。相模原市は、便座の高さが高い洋式便器に取りかえる工事について、利用者に適した高さにするためなど適切な理由であれば対象になるとし、古くなったことによる取りかえは対象外だとしています。

便器を替えずに高さを上げる方法はありますか?

2つあります。既存の洋式便器を嵩上げする工事は住宅改修の対象です。補高便座を使う方法は住宅改修ではなく、特定福祉用具購入の扱いになります。相模原市は、便器の交換の前にこの2つも検討するよう求めています。

便器の向きを変える工事はできますか?

できます。相模原市は、身体の麻痺等によって現在の便座の向きでは座れないなど必要性がある場合は対象になるとしています。ただし泉佐野市は、向きを変えることに伴うトイレの拡張工事は対象外だとしているので、拡張せずに済むかを確認してください。

まとめ

  • 介護保険での扱いは対象。 体の状態にもとづく理由があれば対象になります。ただし「古くなったから」は通りません
  • 分かれ目は理由書。 同じ工事が、理由の書き方で結果を変えます
  • 市の上乗せ制度でも、名指しの記載は見つかりませんでした。 ただし書かれていないだけの場合があります
  • 申請は工事を始めるまえに。 着工したあとでは、対象の工事でも受け取れません

※本ページの制度情報は、相模原市・泉佐野市・八王子市の公式資料を2026年8月8日に確認したものです。市区町村の上乗せ制度に関する集計は、当サイトが2026年7月〜8月に300市区町村の公式ページで確認した記録にもとづきます。介護保険・自治体の制度は、年度や制度改正で変更されることがあります。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。申請の前に、かならず公式ページ・窓口でご確認ください。

無料・相談だけでもOK

家じゅうの気になる場所を、まとめて見てもらう

リフォームの見積もりを無料で相談する

相談だけでも無料で、依頼する義務はありません。申込のあと、入力した電話番号に確認の電話が入ります。

申込のあと何が起きるか

フォームを送ると、まずリフォームガイドから電話で希望を確かめる連絡が入り、そのうえで会社を紹介する流れです。電話がつながらないと手続きが進まないので、出られる番号を入れてください。紹介された会社に依頼する義務はありません。

関連する判定

同じ「便器の取替え」のほかの工事

判定の全体をまとめて見る

参考情報(出典)

このページの判定は、次の公式ページ・公式資料で確認しています。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。

家の補助金ナビ編集部

うちの自治体で出るか、先に調べる

このページの判定は、相模原市・泉佐野市・八王子市が公開している公式のQ&A・手引きを取得し、逐語で確認したものです。介護保険・自治体の制度は年度や制度改正で変わります。制度の変更・誤りを見つけた場合は運営者情報の連絡先までお知らせください。

このページはアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載基準