工事のしかたと跡地の条件多くの市で条件該当 25市区町村

「更地にすること」の中身——立木も生垣も撤去、でもその費用は出さない。逆向きの2つの条件が同居しています

公開 2026年8月8日最終更新 2026年8月8日執筆 家の補助金ナビ編集部

母屋は壊すけれど物置は残したい、庭の木や門は触らずにおきたい——見積もりを取る前に、どこまで壊さないといけないのかを知っておきたい方に向けたページです。

結論から言うと、この条件の扱いは多くの市で条件です。敷地の建物・工作物・立木まで全部撤去して更地にすることを条件にする市が多く、しかもその撤去費用は補助の対象外になることがあります。

このページでは、市の公式ページ・公式の要綱に実際に書かれている文をそのまま引いたうえで、当サイトが公式ページで確認した260市区町村のうち25市区町村が更地にすること(敷地全部の撤去)に触れていることを、市の名前と記載の中身まで並べて確かめます。

先に結論

✓ ここが要点

どう扱われるか — 敷地の建物・工作物・立木まで全部撤去して更地にすることを条件にする市が多く、しかもその撤去費用は補助の対象外になることがあります

何市が触れているか — 公式ページで制度を確認できた260市区町村のうち25市区町村が、更地にすること(敷地全部の撤去)に触れています

内訳の注意 — このうち3市区町村は、空き家専用の制度ではなく「古い耐震基準の住宅の除却補助」が受け皿になっている市です。条件の読み方が変わります

共通の条件 — 申請は工事の契約・着工のまえです。市の承認を受ける前に契約すると、条件を満たしていても受け取れません

無料・登録不要入力は保存されません

お住まいの市がどちらの扱いかを、30秒で確認できます

郵便番号を入れると、その市の解体補助の制度を公式ページの確認日つきで表示します。更地にすること(敷地全部の撤去)の扱いは市ごとに違うので、まず自分の市がどう書いているかを見てください。

お住まいの市の制度を見る

公式ページで確認した情報のみ(各項目に確認日つき)

なぜ、こういう扱いになるのか

「更地にすること」が条件になるのは、補助の目的が危ない状態をなくすことだからです。母屋だけ壊して傾いた物置が残れば、危険は残ります。だから静岡市は「一部の建築物などを残すなど更地にならない場合、この補助金の交付は受けられません」とはっきり書いています。

ところが、ここに逆向きの条件が同居します。静岡市は敷地内の建築物・立木・生垣などをすべて除却することを工事の条件にしながら、補助の対象経費は「空き家の母屋部分の解体(除却)に要する費用」だけで、離れ・倉庫・カーポートの費用は対象外だと書いています。壊す義務はあるのに、その分の金は出ない。

この向きは市で逆になります。札幌市は要綱の除却等費用の定義で、主たる建物以外の費用も含める形を取っています。宮崎市・名古屋市は静岡市と同じく除外側です。自分の市がどちら向きかで、自己負担の額が変わります。

市の公式資料には、こう書かれています

✎ 私の調査メモ

当サイトの編集部は、2026年8月8日に静岡市・福井市・浜松市・札幌市・宮崎市・名古屋市の公式ページと、そこから配布されている要綱・パンフレット(PDF)を取得し、この条件にあたる箇所を書き写しました。以下は要約ではなく、原文をそのまま引いたものです。読みやすさのために改行と、PDFから抜き出したときに入る不自然な空白だけを整えています。

同じ条件でも市によって書き方も扱いも違います。 最後はお住まいの市の窓口でご確認ください。

静岡県静岡市|「補助の対象となる事業」>「補助対象工事」および直後の注記

空き家の敷地内に存する建築物、立木、生垣等の全てを除却し、更地にする工事 (注記)空き家の建築された敷地を更地にすることが条件です。一部の建築物などを残すなど更地にならない場合、この補助金の交付は受けられません。

出典=(申請受付中)【空き家建替え促進事業補助金】耐震性のない空き家の解体(除却)費用補助(市ページ本文)・確認日 2026年8月8日

静岡県静岡市|「補助対象経費」および「補助対象外経費」の箇条書き全項目

空き家の母屋部分の解体(除却)に要する費用 (注記)申請に添付する見積書は、空き家の母屋部分の解体(除却)費用について積算された見積書である必要があります。 補助対象外経費 耐震診断に要する費用 離れ、倉庫やカーポートなどの解体(除却)に要する費用 アスベスト(石綿)調査費用 空き家内や敷地内の不用品や残置物の処分代 ブロック塀などの工作物の撤去費用植木の伐根や草刈りに要する費用

出典=(申請受付中)【空き家建替え促進事業補助金】耐震性のない空き家の解体(除却)費用補助(市ページ本文)・確認日 2026年8月8日

静岡県静岡市|1ページ目「補助対象工事」および「補助対象外経費」

補助対象工事 • 敷地内すべてを除却し更地にする工事 • 建設業許可または解体工事業登録のある解体業者が実施 補助対象外経費 • 空き家内の家財処分費用 • ブロック塀や敷地内の植木、倉庫などの解体費用

出典=チラシ【空き家建替え促進事業補助金】(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

静岡県静岡市|第6条(補助対象経費)/第9条(交付の申請)/(9)

第6条 補助金の交付の対象となる経費(以下「補助対象経費」という。)は、補助事業に要する経費のうち、主たる建築物を除却する工事に要する経費とする。 (9)空き家建替え促進事業に係る見積書の写し(補助対象経費と補助対象外経費(立木・生垣等)が区分され、かつ判別できるよう内訳を明記したもの)

出典=静岡市空き家建替え促進事業補助金交付要綱(Word)・確認日 2026年8月8日

福井県福井市|第4条(補助対象工事等)第2項(1)

(1) 補助対象空き家等及び敷地内にある建築物、工作物、竹木並びに動産等の全てを除却し、更地にすること。ただし、専ら敷地の境界線を確定させるための堅牢な工作物(石垣又はブロック塀等に限り、生垣又は竹木によるものは除く。)で、かつ、その高さがおおむね60センチ以下のものに限り、残置することができるものとする。

出典=福井市老朽危険空き家等除却支援事業補助金交付要綱(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

福井県福井市|「概要」直下の注記/「補助対象の工事」表の要件欄

※現在居住している家屋と同一敷地内にある小屋や倉庫など、敷地内にある一部の建物のみを解体する場合は、補助の対象となりません。 空き家等及び敷地内にある建築物、工作物、竹木並びに動産の全てを除却し、更地にすること。

出典=老朽危険空き家等除却支援事業(令和8年度・市ページ本文)・確認日 2026年8月8日

静岡県浜松市|「補助の要件」チェック項目 14

解体工事によって更地にする予定であること ・小屋、立ち木などの附属物も併せて除却する必要があります。 ・門及び屏等残すことがやむを得ない場合は、この限りではありません。

出典=浜松市空き家解体補助金(浜松市空家等除却促進事業費補助金・市ページ本文)・確認日 2026年8月8日

静岡県浜松市|第4条(補助事業)第1項(1)〜(4)および同条第2項(5)

第 4 条 補助金の交付の対象となる事業(以下「補助事業」という。)は、次に掲げる工事をいう。ただし、第 1 号に規定する工事を行わず、第 2 号から第 4 号までに規定する工事のみを行う場合には、補助金の交付の対象としない。 (1)補助対象空家の解体除却(一般廃棄物は除く)に要する工事 (2)補助対象空家に附属する門及び塀等の撤去に要する工事 (3)補助対象空家が存する敷地内立木等(雑草を含む)の伐採に要する工事 (4)前各号に掲げるもののほか、市長が必要があると認める工事 (5)原則として敷地全体を更地の状態とするものであること。ただし、補助対象空家の一部又はこれに附属する門及び塀等を残置することが安全上やむを得ない場合は、この限りでない。

出典=浜松市空家等除却促進事業費補助金交付要綱(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

静岡県浜松市|「2事業者の方へ」>「(1)申請時」>見積書の注記

家具、食器等の一般廃棄物の処理費用は補助の対象とはなりません。同じ事業者で行う場合でも、見積書を分けて作成ください。

出典=浜松市空き家解体補助金(浜松市空家等除却促進事業費補助金・市ページ本文)・確認日 2026年8月8日

北海道札幌市|第2条(定義)⑷ 補助事業

⑷ 補助事業 危険空家等の全部(塀や門、工作物の一部等で、残置することについて特別の事情が認められる部分(以下「要残置部分」という。)を除く。)を除却し、当該危険空家等の敷地(要残置部分に係る部分を除く。)を更地にする工事を行う事業をいう。

出典=札幌市危険空家等除却補助金交付要綱(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

北海道札幌市|第2条(定義)⑸ 除却等費用 ア〜カ(補助対象に含まれる費用の列挙)

⑸ 除却等費用 危険空家等を除却するために要した費用(当該危険空家等を除却するにあたって交付を受けた又は受ける予定である他の補助金の対象経費となっている費用を除く。)のうち、次のアからカまでに掲げる費用の合計額(消費税及び地方消費税の額を除く。)とする。 ア 主たる建物の躯体、屋根葺材等、内外装材、建築設備などの解体撤去工事及び処分に係る経費(アスベスト含有の有無に係る分析調査費用を含む。) イ 主たる建物の基礎・杭その他、地下埋設物(排水管・桝・電線管・給水管等)などの解体撤去工事及び処分に係る経費 ウ 主たる建物に附属するもの(車庫・カーポート・物置、土間コンクリート、塀・門扉・門柱、植栽、庭石等)の解体撤去工事及び処分に係る経費 エ 解体撤去後の埋め戻し及び整地費(舗装費用などは除く。) オ 解体撤去工事に必要な仮設工事費 カ その他市長が必要と認める費用

出典=札幌市危険空家等除却補助金交付要領(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

北海道札幌市|「補助率と補助限度額」表の注記(※2)除却工事費の主な取り扱い/「補助の対象となる工事」1つ目

除却工事費には、残置処分費、跡地の舗装費用、手数料等を含めることはできません。 除却工事費には、消費税及び地方消費税を含めることはできません。 札幌市が行う事前確認(後述)で危険性があると判断された空き家(危険空家等)について、原則としてその全部を除却(解体)し、更地にする工事であること。

出典=令和8年度札幌市危険空家等除却補助制度のご案内(市ページ本文)・確認日 2026年8月8日

宮崎県宮崎市|1ページ目「2 補 助 額」/2ページ目「4 補助の対象とならない費用」

★解体補助額は、除却・廃材処理及び運搬経費を補助対象とします。 補助対象経費の1/2以内、上限40万円 ★空き家所在地を原則として更地にする工事であり、解体事業者に請け負わせるものが対象となります。 4 補助の対象とならない費用 ・解体工事にかかる税(消費税・産業廃棄物税等)は補助対象の経費に含みません。 ・家財道具の処分費、敷地内の樹木、門扉、塀などの除却費は対象外です。

出典=危険な空き家等除却推進事業 チラシ解体補助_令和8年度版(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

愛知県名古屋市|第3条(補助事業)柱書

第 3 条 補助金の交付の対象となる事業(以下「補助事業」という。)は、名古屋市内に存する老朽危険空家等(ただし、法人が所有するものは除く。)を除却し、原則として更地にする工事(廃棄物の運搬及び処分費を含み、地中埋設物の撤去費用は除く。)であって、次に掲げるすべての要件を満たすものとする。

出典=名古屋市老朽危険空家等除却費補助金交付要綱(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

愛知県名古屋市|1ページ目「補助金額」の注記

※対象の工事費は、国土交通大臣が定める標準建設費等のうちの除却工事費を上限とします。 ※家財の撤去、樹木の伐採費等は対象外となります。

出典=名古屋市老朽危険空家等除却費補助金の概要及び別表(PDF)・PDF・確認日 2026年8月8日

260市区町村を調べると、こう分かれています

解体の補助は国の一律の制度ではなく、市区町村がそれぞれ作っている制度です。だから更地にすること(敷地全部の撤去)の扱いも、全国共通の答えがありません。当サイトは300市区町村の公式ページを1つずつ確認していて、そのうち制度があったのは260市区町村、全市向けの補助が見当たらなかったのは40市区町村でした。

そのなかで、更地にすること(敷地全部の撤去)に触れている記載があったのは25市区町村です。下の表は、当サイトの市区町村別ページに実際に表示している文をそのまま並べたものです。

✎ 私の調査メモ

この数え方について。 もともと制度の中身を集めたデータを、「この条件に触れているか」という角度で読み直したものです。この角度で調べ直したわけではなく、公式ページに書いてあれば記録した、という調べ方をしています。

したがって表に無い市に条件が無い、という証拠にはなりません。公式ページに書かれていないだけの場合があります。また、数えたのは市区町村別のページに実際に表示している文だけです(当サイトが表示していない内容は数えていません)。

市区町村 制度名 公式ページの記載(確認日つき)
札幌市 札幌市危険空家等除却補助制度 建物を全部こわして更地(さらち=建物のない土地)にする工事が対象です(対象になる家・確認日 2026-07-17)
福井市 福井市老朽危険空き家等除却支援事業 敷地内の建物・工作物・竹木・動産をすべて取りこわして更地にすることが要件です(対象になる家・確認日 2026-07-17)
静岡市 静岡市空き家建替え促進事業補助金(空き家の解体費用補助) 敷地内の建物・立木・生垣などをすべて取りこわして更地にする工事が条件です(対象になる家・確認日 2026-07-17)
浜松市 浜松市空家等除却促進事業費補助金 更地にしたあと、申請者や親族がそこに建物を建てないという誓約書も必要です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-17)
名古屋市 名古屋市老朽危険空家等除却費補助金 こわして更地にする工事が対象です(対象になる家・確認日 2026-07-17)
宮崎市 危険な空き家等除却推進事業 解体したあとは、原則として土地を更地にする必要があります(特記・確認日 2026-07-22)
旭川市 旭川市不良空き家住宅等除却費補助金 市内業者による完全な取りこわし(更地化)が条件です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-23)
八戸市 八戸市危険空き家等除却事業補助金 補助の対象は、空き家をすべて取りこわして更地にする工事です(特記・確認日 2026-07-23)
尼崎市 尼崎市 老朽危険空家等(一団の土地)除却費補助金 除却後は原則として敷地全体を更地にすることが条件です(対象になる家・確認日 2026-07-23)
豊田市 豊田市空家解体促進費補助金 原則として敷地内のすべての建物・工作物・立木を除却し、更地にすることが必要です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-22)
中央区 密集街区環境改善まちづくり事業(建物除却費用補助) この補助は区に土地を譲渡する事業とセットで、自分の土地を残したまま更地にする一般的な解体には使えません(特記・確認日 2026-07-23)
港区 港区 民間建築物耐震化促進事業(建替え・除却助成) 旧耐震の木造戸建の「解体だけ(更地にする)」は対象外で、建替え(除却工事を含む)のときだけ上限100万円が出ます(特記・確認日 2026-07-23)

※ 表は横にスクロールできます

のこりの13市区町村を見る
市区町村 制度名 公式ページの記載(確認日つき)
目黒区 目黒区 木造住宅等除却工事助成制度 「建て替えたあとも住み続ける」ことが条件のため、更地にして売る目的の解体には使えません(特記・確認日 2026-07-23)
長岡市 長岡市空き家対策総合支援事業補助金 特徴として「除却後の跡地を公共または地域活性化の用に供する見込みであること」が要件になっており、一般的な個人が更地にして売却・自己利用するためだけの解体には使いにくい制度設計になっている点に注意が必要(申請できる人・条件・確認日 2026-07-25)
苫小牧市 苫小牧市空家等解体補助金 敷地内の建物をすべてこわして更地(さらち=建物のない土地)にすること、塀・水道・基礎など埋まっているものも撤去することが条件です(特記・確認日 2026-07-27)
三条市 三条市特定空家等及び管理不全空家等解体費補助金 対象の空家とそれに付属する物置などの工作物をすべて取りこわして、更地(さらち=建物のない土地)にする工事であることが条件です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-27)
出雲市 出雲市木造住宅耐震化促進事業補助金(解体除却のメニュー) 解体して更地(さらち=建物のない土地)にする費用の23%以内を補助します(補助率・計算のしかた・確認日 2026-07-27)
霧島市 霧島市老朽危険空き家等解体撤去工事補助金 解体して更地(さらち=建物のない土地)にすると、土地にかかる固定資産税が上がる場合があります(特記・確認日 2026-07-27)
北見市 北見市住宅改修補助事業(解体工事) 建物をすべて取りこわして更地(さらち=建物のない土地)にする工事に限られます(対象になる家・確認日 2026-07-28)
岩国市 岩国市老朽危険空き家除却促進事業費補助金 市内の解体業者に発注すること、敷地を更地(さらち=建物のない土地)にすること(基礎・浄化槽・樹木等の撤去も必要で、一部だけの取りこわしは対象外です)、交付決定を受けるまえに着工しないこと、ほかの補助制度と併せて使わないこと、令和9年1月末までに工事を完了することも条件です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-29)
古河市 古河市空家等解体費補助金 跡地利用(新築・更地のまま等)についての条件は確認できませんでした(特記・確認日 2026-07-30)
村上市 村上市空家等解体費補助金 原則として敷地全体を更地の状態にする工事であること、市内事業者による施工であること、他の補助制度と併用しないこと、交付決定後に契約し当該年度中に完了する工事であることが条件(申請できる人・条件・確認日 2026-08-01)
土岐市 危険空家等除却支援事業補助金(令和8年度) 除却後は原則更地にし、敷地の草刈りなど適正な管理を続ける必要がある(特記・確認日 2026-08-01)
名張市 名張市特定空家等及び不良空家除却費補助金 除却して更地にすると、土地の固定資産税の住宅用地の軽減がなくなり、翌年度から税額が上がることがあります(特記・確認日 2026-08-01)
山陽小野田市 山陽小野田市老朽危険空家等除却促進補助金 除却後は敷地を更地にし土砂等の流出防止措置をとること(申請できる人・条件・確認日 2026-08-01)

※ 表は横にスクロールできます

お住まいの市の制度は市区町村別の解体補助のページで確認できます。金額がどれくらい違うのかは空き家の解体補助金を全国300市区町村で調べたらにまとめました。

ここでつまずく人が多いところ

残してよいものに、数字の基準を書いた市がある

福井市の要綱は「補助対象空き家等及び敷地内にある建築物、工作物、竹木並びに動産等の全てを除却し、更地にすること」としたうえで、例外を数値で示しています。「専ら敷地の境界線を確定させるための堅牢な工作物(石垣又はブロック塀等に限り、生垣又は竹木によるものは除く。)で、かつ、その高さがおおむね60センチ以下のもの」。

境界がどこかを示している低い石垣まで壊すと、隣との境が分からなくなります。その現実に合わせた例外です。札幌市も要綱で「塀や門、工作物の一部等で、残置することについて特別の事情が認められる部分」を除いています。浜松市は「門及び屏等残すことがやむを得ない場合は、この限りではありません」(原文ママ・要綱側の表記は「塀」)としています。

家財の処分費は、ほぼどの市でも出ません

家の中に残っている家具や食器の処分は、解体費とは別の扱いです。浜松市は「家具、食器等の一般廃棄物の処理費用は補助の対象とはなりません。同じ事業者で行う場合でも、見積書を分けて作成ください」と、見積書の作り方まで指定しています。

名古屋市も「家財の撤去、樹木の伐採費等は対象外となります」、宮崎市も対象外の費用を列挙しています。見積書が一式でまとまっていると、対象額を割り出せません。 業者に頼むときに、母屋の解体・付属物の解体・家財処分を分けて書いてもらってください。

「同じ敷地に住んでいる家がある」と、そもそも通らない

福井市は「現在居住している家屋と同一敷地内にある小屋や倉庫など、敷地内にある一部の建物のみを解体する場合は、補助の対象となりません」と注記しています。更地にできない敷地は、はじめから対象外という考え方です。

母屋に誰かが住んでいて、離れだけを壊したい場合は、この条件でほぼ止まります。市の窓口で、別の制度がないかを確かめてください。

この条件にあたる人が、次にやること

  1. 敷地の中にあるもの(物置・車庫・門・塀・庭木・境界の石垣)を書き出す
  2. 市の「補助対象工事」と「補助対象外経費」の両方を読み、壊す範囲と出る費用のずれを確かめる
  3. 残したいものがある場合は、例外に当たるかを窓口で先に聞く
  4. 見積書は、母屋・付属物・家財処分を分けて書いてもらう

順番をまちがえると、条件を満たしていても受け取れません

! ここに注意

解体の補助は、ほぼすべての市で工事の契約・着工のまえに申請し、市の承認(交付決定=市からのOKの通知)を受けてから契約・着工する決まりです。先に業者と契約してしまうと、対象の家でも受け取れません。

さらに、多くの市が年度ごとの予算のわくで運用しています。予算に達したところで、その年度の受付は終わります。受付がいつ終わるのかは空き家の解体補助金は「いつまで」?に、185市区の実データでまとめています。

見積もりを取る順番(申請より先です)

補助を申請するとき、多くの市が解体工事の見積書の添付を求めます。つまり順番は「業者に見積もりを出してもらう → 市に申請する → 市の承認 → 契約・着工」です。見積もりを取る段階では、まだ契約ではありません。

解体は同じ家でも業者によって数十万円の差が出る工事です。そして市によっては、工事をする業者を市内の事業者に限ったり、建設業許可・解体工事業登録のある業者に限ったりしています。業者を決めてから制度を調べると、順番が戻せなくなります。

✓ ここが要点

見積もりのときに確かめる3つ。 補助金の申請に対応できるか — 申請に使える様式の見積書を出せるか、実績があるかを聞いてください。 市の登録・許可があるか — 市内業者限定や、建設業許可・解体工事業登録を条件にしている市があります。 含まれていないものは何か — 家財の処分・立木・門や塀・地中の埋設物は、別料金になっていることがあります。

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よくある質問

物置やカーポートを残したまま補助は使えますか?

使えない市が多数です。静岡市は「空き家の敷地内に存する建築物、立木、生垣等の全てを除却し、更地にする工事」を対象工事とし、「一部の建築物などを残すなど更地にならない場合、この補助金の交付は受けられません」と書いています。福井市も敷地内の建築物・工作物・竹木・動産の全てを除却して更地にすることを求めています。

境界の石垣やブロック塀まで壊さないといけませんか?

例外を認めている市があります。福井市は「専ら敷地の境界線を確定させるための堅牢な工作物(石垣又はブロック塀等に限り、生垣又は竹木によるものは除く。)で、かつ、その高さがおおむね60センチ以下のもの」を残せるとしています。札幌市も「残置することについて特別の事情が認められる部分」を除いています。

庭木の伐採や家財の処分にも補助は出ますか?

出ない市が多数です。名古屋市は「家財の撤去、樹木の伐採費等は対象外となります」、静岡市は「離れ、倉庫やカーポートなどの解体(除却)に要する費用」を対象外経費に挙げています。一方で札幌市のように、主たる建物以外の費用も除却等費用に含める市もあります。見積書は費用の種類ごとに分けて出してもらってください。

まとめ

  • 扱いは多くの市で条件。 敷地の建物・工作物・立木まで全部撤去して更地にすることを条件にする市が多く、しかもその撤去費用は補助の対象外になることがあります
  • 公式ページで確認した260市区町村のうち25市区町村が、更地にすること(敷地全部の撤去)に触れていました
  • 確かめる相手は市の窓口。 制度は市ごとに別物で、同じ条件でも扱いが違います
  • 申請は工事の契約・着工のまえに。 順番を逃すと、条件を満たしていても受け取れません

※本ページの制度情報は、引用元の市の公式資料を2026年8月8日に確認したものです。市区町村別の集計は、当サイトが2026年7月〜8月に300市区町村の公式ページで確認した記録にもとづきます。自治体の制度は年度や制度改正で変更されることがあり、年度の予算に達した時点で受付が終わることがあります。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。申請の前に、かならず公式ページ・窓口でご確認ください。

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参考情報(出典)

このページの判定は、次の公式ページ・公式資料で確認しています。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。

家の補助金ナビ編集部

うちの自治体で出るか、先に調べる

このページの条件は、市が公開している公式ページ・要綱・パンフレットを取得して逐語で確認し、市区町村別の分布は当サイトが公式ページで確認した記録から数えています。自治体の制度は年度や制度改正で変わります。制度の変更・誤りを見つけた場合は運営者情報の連絡先までお知らせください。

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