所得で切られる市は少数派——ただし「非課税世帯なら上限が上がる」市は、それとは別にあります
補助金と聞くと所得の条件が付きものだと思って、まず自分の収入で引っかからないかを確かめに来た方に向けたページです。
結論から言うと、この条件の扱いは市で分かれるです。所得で可否を切る市は少数で、多いのは非課税世帯だと上限が上がる形です。秋田市は令和8年度に制限そのものを撤廃しています。
このページでは、市の公式ページ・公式の要綱に実際に書かれている文をそのまま引いたうえで、当サイトが公式ページで確認した260市区町村のうち18市区町村が所得・課税状況の条件に触れていることを、市の名前と記載の中身まで並べて確かめます。
先に結論
✓ ここが要点
どう扱われるか — 所得で可否を切る市は少数で、多いのは非課税世帯だと上限が上がる形です。秋田市は令和8年度に制限そのものを撤廃しています
何市が触れているか — 公式ページで制度を確認できた260市区町村のうち18市区町村が、所得・課税状況の条件に触れています
内訳の注意 — このうち8市区町村は、空き家専用の制度ではなく「古い耐震基準の住宅の除却補助」が受け皿になっている市です。条件の読み方が変わります
共通の条件 — 申請は工事の契約・着工のまえです。市の承認を受ける前に契約すると、条件を満たしていても受け取れません
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お住まいの市がどちらの扱いかを、30秒で確認できます
郵便番号を入れると、その市の解体補助の制度を公式ページの確認日つきで表示します。所得・課税状況の条件の扱いは市ごとに違うので、まず自分の市がどう書いているかを見てください。
お住まいの市の制度を見る公式ページで確認した情報のみ(各項目に確認日つき)
なぜ、こういう扱いになるのか
解体の補助は、生活を助けるための給付ではなく、危ない建物を減らすためのものです。誰の家であっても、危ない家は危ない。だから所得で切る理由が、そもそも弱い制度です。当サイトが公式ページで確認した範囲でも、所得に触れている市は多数派ではありませんでした。
そのうえで、所得の出てくる場面は2つに分かれます。ひとつは可否を切る型。宇都宮市は「申請者と同じ世帯の者のうち、収入のある者すべての所得の計が…818万円以下であること。ただし、単身世帯の場合の合計所得金額は780万円以下とする」としています。
もうひとつは上限を上げる型。横浜市は新耐震建築物について一般世帯20万円・非課税世帯40万円、相模原市は上限50万円が世帯員全員非課税なら80万円になります。こちらは「所得が多いと使えない」ではなく「所得が少ないと厚くなる」という向きです。
市の公式資料には、こう書かれています
✎ 私の調査メモ
当サイトの編集部は、2026年8月8日に宇都宮市・横浜市・相模原市・秋田市の公式ページと、そこから配布されている要綱・パンフレット(PDF)を取得し、この条件にあたる箇所を書き写しました。以下は要約ではなく、原文をそのまま引いたものです。読みやすさのために改行と、PDFから抜き出したときに入る不自然な空白だけを整えています。
同じ条件でも市によって書き方も扱いも違います。 最後はお住まいの市の窓口でご確認ください。
栃木県宇都宮市|補助の対象者(要件のひとつ)
申請者と同じ世帯の者のうち、収入のある者すべての所得の計が、地方税法第292条第1項第13号で定める合計所得金額で818万円以下であること。ただし、単身世帯の場合の合計所得金額は780万円以下とする。
出典=宇都宮市老朽危険空き家除却費補助金/補助の対象者(確認日 2026年8月8日)
栃木県宇都宮市|補助の金額
次の1と2のいずれか低い額の3分の2であって、70万円を上限とします。 除却に要した額(消費税を除いた額) 延べ床面積×11,000円(1平方メートル当たり)
出典=宇都宮市老朽危険空き家除却費補助金/補助の金額(確認日 2026年8月8日)
神奈川県横浜市|補助金額の表(新耐震建築物の行の①補助上限額)+表下の注記
一般世帯 :20万円 非課税世帯:40万円 ※ 非課税世帯とは、所有者及びそれらの世帯員全員の住民税(道府県民税、都民税、市町村税及び特別区民税)が過去2年間非課税の世帯のこと。
出典=木造住宅除却補助事業/補助金額(確認日 2026年8月8日)
神奈川県相模原市|補助金額(3つ目の上限額)
上限額50万円 (補助対象者及び補助対象者が属する世帯の世帯員全員が非課税者の場合:上限額80万円)
出典=老朽空家等除却補助金/補助金額(確認日 2026年8月8日)
秋田県秋田市|冒頭の注記
注:令和8年度から補助対象者の要件にあった資産制限と所得制限は撤廃しました。
出典=老朽危険空き家解体撤去補助金(確認日 2026年8月8日)
秋田県秋田市|1ページ目 冒頭
老朽危険空き家の所有者等が、自ら当該老朽危険空き家の解体および撤去を実施する場合に、その費用の一部を補助(補助対象経費の2分の1、上限50万円)します。 補助金の交付申請をする前に補助対象空き家の認定申請が必要です。 ※令和8年度から補助対象者の要件にあった資産制限と所得制限は撤廃しました。
出典=令和8年度秋田市老朽危険空き家解体撤去補助金ご案内チラシ(PDF・確認日 2026年8月8日)
260市区町村を調べると、こう分かれています
解体の補助は国の一律の制度ではなく、市区町村がそれぞれ作っている制度です。だから所得・課税状況の条件の扱いも、全国共通の答えがありません。当サイトは300市区町村の公式ページを1つずつ確認していて、そのうち制度があったのは260市区町村、全市向けの補助が見当たらなかったのは40市区町村でした。
そのなかで、所得・課税状況の条件に触れている記載があったのは18市区町村です。下の表は、当サイトの市区町村別ページに実際に表示している文をそのまま並べたものです。
✎ 私の調査メモ
この数え方について。 もともと制度の中身を集めたデータを、「この条件に触れているか」という角度で読み直したものです。この角度で調べ直したわけではなく、公式ページに書いてあれば記録した、という調べ方をしています。
したがって表に無い市に条件が無い、という証拠にはなりません。公式ページに書かれていないだけの場合があります。また、数えたのは市区町村別のページに実際に表示している文だけです(当サイトが表示していない内容は数えていません)。
| 市区町村 | 制度名 | 公式ページの記載(確認日つき) |
|---|---|---|
| 秋田市 | 秋田市老朽危険空き家解体撤去補助金 | 令和8年度から資産・所得の制限は撤廃されました(申請できる人・条件・確認日 2026-07-17) |
| 宇都宮市 | 宇都宮市老朽危険空き家除却費補助金 | 所得制限があり、同じ世帯の合計所得818万円以下(単身世帯は780万円以下)が条件です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-17) |
| 横浜市 | 横浜市住宅除却補助事業 | 新耐震(昭和56年6月〜平成12年5月末)は一般世帯20万円・住民税非課税世帯40万円(上限額・確認日 2026-07-17) |
| 長野市 | 長野市老朽危険空き家の解体工事補助金 | 「延べ面積に応じて国が定める除却工事費の10分の8」と「解体費用の10分の5」をもとに計算した額(前年の所得が200万円以下の方は10分の6に上がります)・補助率・計算のしかた・確認日 2026-07-17 |
| 松山市 | 松山市老朽危険空家除却事業補助金 | 所得制限はありません(申請できる人・条件・確認日 2026-07-17) |
| 海老名市 | 解体工事補助金(木造住宅の耐震化支援制度) | 加算は(1)非課税世帯で10万円 (2)空き家(半年以上 使われていないと確認できる)で10万円(申請できる人・条件・確認日 2026-07-22) |
| 八尾市 | 八尾市木造住宅除却補助制度 | 所有者に市税の滞納がないこと、課税所得金額が507万円未満、預貯金・有価証券の資産総額が1,000万円以下、個人所有(法人不可)であることが条件です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-23) |
| 高槻市 | 高槻市木造住宅除却工事補助金 | 住宅の所有者で、課税所得金額が507万円未満の方(申請できる人・条件・確認日 2026-07-23) |
| 枚方市 | 住宅の除却(解体)工事補助制度 | 建物の所有者で、世帯全員の年間所得の合計が256万8千円以下であること(申請できる人・条件・確認日 2026-07-23) |
| 蕨市 | 蕨市老朽空き家等解体補助金 | 本人の合計所得が234万円未満・世帯の合計所得が474万円未満であることが条件です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-22) |
| 西宮市 | 西宮市住宅耐震改修促進事業(除却工事費補助) | 対象住宅の所有者で、所得が1,200万円以下の個人(申請できる人・条件・確認日 2026-07-22) |
| 富士市 | 富士市危険空家除却促進補助金 | 住民税非課税世帯はさらに工事費の10分の1を加算(補助率・計算のしかた・確認日 2026-07-25) |
※ 表は横にスクロールできます
のこりの6市区町村を見る
| 市区町村 | 制度名 | 公式ページの記載(確認日つき) |
|---|---|---|
| 茨木市 | 茨木市木造住宅耐震設計・改修・除却補助制度(除却費補助) | 課税所得金額等の区分に応じた定額補助(補助対象経費がその額を下回る場合は実費額が補助額になる)・補助率・計算のしかた・確認日 2026-07-25 |
| 和泉市 | 和泉市老朽危険空家等除却補助金 | 直近の課税所得が5,070,000円未満であること(申請できる人・条件・確認日 2026-07-25) |
| 伊丹市 | 伊丹市住宅耐震化促進事業 除却工事費補助 | 対象住宅を所有する個人で、所得が1,200万円(給与収入のみの場合は1,395万円)以下であること(申請できる人・条件・確認日 2026-07-25) |
| 苫小牧市 | 苫小牧市空家等解体補助金 | 前の年の所得額が230万円以下(世帯が2人以上のときは世帯の所得が400万円以下)であること(申請できる人・条件・確認日 2026-07-27) |
| 帯広市 | 帯広市特定空家解体補助金 | 対象の建物の所有者(所有者が亡くなっている場合は相続人)であること、市税などを滞納していないこと、世帯の所得の合計が550万円以下であることが必要です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-27) |
| 小樽市 | 小樽市特定空家等住宅除却費補助金 | 所有者(または相続人)であること、市税の滞納がないこと、世帯の所得が国民生活基礎調査の平均所得金額以下であること(令和8年度は524万円以下)、暴力団員でないこと、ほかの除却補助を受けていないことが条件です(申請できる人・条件・確認日 2026-07-29) |
※ 表は横にスクロールできます
お住まいの市の制度は市区町村別の解体補助のページで確認できます。金額がどれくらい違うのかは空き家の解体補助金を全国300市区町村で調べたらにまとめました。
ここでつまずく人が多いところ
「誰の所得か」で結果が変わる
宇都宮市が見るのは申請者一人の所得ではありません。「申請者と同じ世帯の者のうち、収入のある者すべての所得の計」です。同居している子どもに収入があれば、その分も足されます。
非課税の判定も同じで、相模原市は「補助対象者及び補助対象者が属する世帯の世帯員全員が非課税者の場合」としています。世帯の中に1人でも課税されている人がいれば、上乗せは受けられません。
「過去2年間」という条件が付くことがある
横浜市の非課税世帯の定義は「所有者及びそれらの世帯員全員の住民税(道府県民税、都民税、市町村税及び特別区民税)が過去2年間非課税の世帯のこと」です。去年から非課税になったばかりでは届きません。
非課税かどうかは課税証明書で確かめられます。何年ぶんが必要かは市によって違うので、取りに行く前に窓口で確認してください。
撤廃された年度に当たると、去年の情報のままでは損をする
秋田市は令和8年度から「補助対象者の要件にあった資産制限と所得制限は撤廃しました」と、ページ本文にもチラシにも同じ文言で書いています。要綱の全文にも「所得」の語がありません。所得だけでなく資産の制限も同時に無くなっているのが要点です。
制度は毎年見直されます。去年調べて諦めた市でも、今年の条件は変わっていることがあります。年度が替わったら、もう一度公式ページを開いてください。
この条件にあたる人が、次にやること
- 市の公式ページで、所得が「可否の条件」か「上限が上がる条件」かを読み分ける
- 可否の条件なら、同じ世帯で収入のある人全員の合計で判定されることを前提に見積もる
- 非課税で上乗せがある市なら、何年ぶんの課税証明書が要るかを窓口で確認する
- 去年調べて諦めた市も、年度が替わっていれば条件を見直す
順番をまちがえると、条件を満たしていても受け取れません
! ここに注意
解体の補助は、ほぼすべての市で工事の契約・着工のまえに申請し、市の承認(交付決定=市からのOKの通知)を受けてから契約・着工する決まりです。先に業者と契約してしまうと、対象の家でも受け取れません。
さらに、多くの市が年度ごとの予算のわくで運用しています。予算に達したところで、その年度の受付は終わります。受付がいつ終わるのかは空き家の解体補助金は「いつまで」?に、185市区の実データでまとめています。
見積もりを取る順番(申請より先です)
補助を申請するとき、多くの市が解体工事の見積書の添付を求めます。つまり順番は「業者に見積もりを出してもらう → 市に申請する → 市の承認 → 契約・着工」です。見積もりを取る段階では、まだ契約ではありません。
解体は同じ家でも業者によって数十万円の差が出る工事です。そして市によっては、工事をする業者を市内の事業者に限ったり、建設業許可・解体工事業登録のある業者に限ったりしています。業者を決めてから制度を調べると、順番が戻せなくなります。
✓ ここが要点
見積もりのときに確かめる3つ。 補助金の申請に対応できるか — 申請に使える様式の見積書を出せるか、実績があるかを聞いてください。 市の登録・許可があるか — 市内業者限定や、建設業許可・解体工事業登録を条件にしている市があります。 含まれていないものは何か — 家財の処分・立木・門や塀・地中の埋設物は、別料金になっていることがあります。
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解体工事の専門業者をまとめて比較できる一括見積もりサービスです。補助の申請には見積書が要ることが多く、申請は契約・着工のまえが原則。順番としては見積もり → 申請になります。
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連絡してよい時間帯は、申込のときに指定できます。見積もりを見てから決められます。
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申込のあと、まず運営から希望を確かめる連絡が1本入り、そのあと紹介された会社から連絡が入ります。紹介は断ってかまいません。
よくある質問
空き家の解体補助に所得制限はありますか?
所得で可否を切る市は少数派です。当サイトが公式ページで確認した範囲でも、所得に触れている市は多数派ではありませんでした。切っている例では宇都宮市が「同じ世帯の者のうち、収入のある者すべての所得の計」で818万円以下(単身世帯は780万円以下)としています。
非課税世帯だと補助が増えますか?
増える市があります。横浜市は新耐震建築物について一般世帯20万円・非課税世帯40万円、相模原市は上限50万円が「補助対象者及び補助対象者が属する世帯の世帯員全員が非課税者の場合」に80万円になります。横浜市の非課税世帯は「過去2年間非課税の世帯」という定義なので、年数の条件にも注意してください。
以前は所得制限があったと聞きました。今もありますか?
市によっては撤廃されています。秋田市は「令和8年度から補助対象者の要件にあった資産制限と所得制限は撤廃しました」と公式ページとチラシの両方に書いています。制度は年度ごとに見直されるので、以前の情報で判断せず、その年度の公式ページを確認してください。
まとめ
- 扱いは市で分かれる。 所得で可否を切る市は少数で、多いのは非課税世帯だと上限が上がる形です。秋田市は令和8年度に制限そのものを撤廃しています
- 公式ページで確認した260市区町村のうち18市区町村が、所得・課税状況の条件に触れていました
- 確かめる相手は市の窓口。 制度は市ごとに別物で、同じ条件でも扱いが違います
- 申請は工事の契約・着工のまえに。 順番を逃すと、条件を満たしていても受け取れません
※本ページの制度情報は、引用元の市の公式資料を2026年8月8日に確認したものです。市区町村別の集計は、当サイトが2026年7月〜8月に300市区町村の公式ページで確認した記録にもとづきます。自治体の制度は年度や制度改正で変更されることがあり、年度の予算に達した時点で受付が終わることがあります。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。申請の前に、かならず公式ページ・窓口でご確認ください。
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関連する条件
同じ「申請する人の条件」のほかの条件
全体をまとめて見る
参考情報(出典)
このページの判定は、次の公式ページ・公式資料で確認しています。対象になるかどうかの最終的な判断は市区町村にあります。
- 宇都宮市老朽危険空き家除却費補助金/補助の対象者(確認日 2026年8月8日)
- 宇都宮市老朽危険空き家除却費補助金/補助の金額(確認日 2026年8月8日)
- 木造住宅除却補助事業/補助金額(確認日 2026年8月8日)
- 老朽空家等除却補助金/補助金額(確認日 2026年8月8日)
- 老朽危険空き家解体撤去補助金(確認日 2026年8月8日)
- 令和8年度秋田市老朽危険空き家解体撤去補助金ご案内チラシ(PDF・確認日 2026年8月8日)
- 空家等対策の推進に関する特別措置法(国土交通省)
- 市区町村の制度=当サイトが公式ページで確認した記録(300市区町村)。各市の出典URLと確認日は市区町村別の解体補助のページに記載しています
家の補助金ナビ編集部
うちの自治体で出るか、先に調べる
このページの条件は、市が公開している公式ページ・要綱・パンフレットを取得して逐語で確認し、市区町村別の分布は当サイトが公式ページで確認した記録から数えています。自治体の制度は年度や制度改正で変わります。制度の変更・誤りを見つけた場合は運営者情報の連絡先までお知らせください。
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